Baked Cheesecakeを作る(その2); ティラミス風マスカルポーネチーズケーキ: ティラミス(Tiramisu)に使用するマスカルポーネフィリング(Mascarpone filling)とクリームチーズを用いてバスクケーキの様に焼き上げてみた。

マスカルポーネチーズケーキ

ティラミス風マスカルポーネチーズケーキ : Baked Mascarpone Cheesecake like Tiramisu

マスカルポーネフィリング/チーズクリームを約1:1に混合してバスクケーキ風に焼いてみました。外側の器として市販のチョコレートクッキーを潰してクラストを作成しました。濃厚なチーズクリームとココアクラストの組み合わせで重厚な食感を出してみました。

Ingredients: 材料と配合組成

マスカルポーネは、北海道マスカルポーネ(タカナシ)、クリームチーズは雪印メグミルククリームチーズ(雪印)、クラストに使用したビスケットは、チョコチップス(ミスターイトウ)、ノアール(ヤマザキ)、バターは、北海道バター(含塩)(雪印)を使用しました。

For cookie crustAmount for φ18cm cake pan
Choco Chips (R)15 plates (207 gram)
Noir(R)18 plates (190.8 gram)
Melted Butter120 gram
For Mascarpone Cheesecake
Egg Yolk3 ea. (60 gram)
Superfine Sugar35 gram
Vanilla Oil2~6 drops
Mascarpone1 pack (250 gram)
Cream Cheese1 pack (200 gram)
Vanilla Cream removed from Chocolate Cookie65 gram
Egg White3 ea.(120 gram)
White Wine Vinegar3 gram
Super Fine Sugar35 gram
Salt0.5 gram
Vanilla cream of Noir was separated from cookie plates, which was reused with Mascarpone-Cheese cream component.

Instructions: 調理法

<1> クッキークラストの作成法
まずφ18cmのスプリングフォームケーキパンにクッキングシートを貼り付けます(側面と底面)。オーブンを180℃で予熱しておきます。
①チョコチップをすべてミキサーに入れます。
②ノアールのクリーム部分をすべてナイフで外します。外したバニラクリームは後でマスカルポーネに混ぜて再利用します。
③ノアールのブラックココアクッキーも全部ミキサーに入れます。
④粉砕して粉状にします。
⑤溶かしバターを120グラム用意します。
⑥粉砕したビスケットパウダーと混ぜてケーキパンに敷きます。スプーンを用いて側面まで十分な高さを築いて均等に固めます。
⑦冷蔵庫で30分程冷やしてクラストを十分固めます。
⑧そのあと180℃で10分以内の範囲で焼き固めを加えます(目安7分前後)。
⑨使用時まで、冷蔵庫に入れておきます。

マスカルポーネチーズケーキ01
Making Chocolate Cookie Crust : Line parchment paper on the bottom and the side of φ18cm round springform cake pan, beforehand. Preheat the oven up to 180C. ① Put all of “Choco Chips” (207 gram) into a mixer to crush it into powder. ② Remove vanilla cream from Noir with a knife, that is supposed to be combined with Mascarpone Cream cheese . ③ Put all of the black cocoa cookies of Noir into the mixer to crush it into powder and mix it with the Choco Chips powder. ④ Prepare 120 gram butter melted over medium heat. ⑤ Power the melted butter into the blended powder to mix well. Dump it into the mold (cake pan) to make a cookie crust. Press the cookie dough with a spoon firmly and evenly to make a high lateral wall. ⑦ Let it cool for 30 minutes in a fridge. ⑧ Oven-bake at 180C within 10 minutes (about 7 minutes). ⑨ Keep it in a fridge until use.

<2>マスカルポーネクリームの作成
クリーチーズを混ぜきるまでBain-marieで行います。
①全卵3個分を卵黄と卵白に分けます。卵白は使用時まで冷蔵しておきます。
大型耐熱ボウルに卵黄3個(60グラム)、上白糖35グラムを入れBain-marieで砂糖が十分に解けるまで加熱します。
②砂糖が解けたらマスカルポーネ250グラムを加え、フラワーホイッパーで混ぜます。この時バニラオイルを数滴加えます。
③マスカルポーネが均等に混ざったらクリームチーズ200グラムを混ぜます。この時ビスケットから取り除いたクリームも混合します。均等にまざったら過熱を止めて室温に放置します。
④中型ボウルに卵白3個分を入れ、白ワインビネガーを3グラム、塩0.5グラムを加えます。電動ホイッパーsoft peakまで攪拌する。
⑤上白糖をtotal 35グラム加え、stiff peakまで混合します。砂糖は常法に基づき2回に分けて混合します。
⑥メレンゲとマスカルポーネをスパチュラを用いて丁寧に混合していきます。混合は中心から外側、下から上方向に丁寧にスパチュラを動かします(center to margin, down to up fold method)。
⑦均等になったところで冷蔵庫に保存しておいたクラストに注ぎます。
⑧オーブンで160℃で45分焼成します。室温で冷ました後、冷蔵庫に一晩おいておきます。

マスカルポーネチーズケーキ02
Preparing Mascarpone Cream cheese : The following procedure is performed under Bain-marie until cream cheese has got incorporated with Mascarpone. ① Separate egg yolks from egg whites. Keep egg whites in a fridge until use. ② Place 3 egg yolks (60 gram) and 35 gram superfine sugar into a large bowl and whisk well over simmering water in a sauce pan (Bain-marie) until the sugar is completely resolved.. ③ Add 250 gram Mascarpone with a few drops of vanilla oil and whisk until well incorporated. ④ Add 200 gram cream cheese with all of the previously removed vanilla cream (65 gram) and whisk well until the no streak of the cream cheese is seen. Then remove from heat to keep it at room temperature. ⑤ Place 3 egg whites and 3 gram white wine vinegar, 0.5 gram salt in a middle bowl. Electric-whisk until the soft peak form. ⑥ Gradually adding 35 gram superfine sugar in 2 batches, electric-whisk until the stiff peak form. ⑦ Combine the Mascarpone cream cheese mixture and the stiff peak meringue with folding it gently with a spatula according to the center to margin, down to up folding method. ⑧ Pour the batter into the cookie crust. Oven-bake at 160C for 45 minutes, Chill it in a fridge overnight.

バスク風チーズケーキとスフレスフレチーズケーキの中間位の食感に仕上がります。外側のクラストはマスカルポーネとの相性を考えるとチョコレート風味に仕上げるのががいいと思います。

マスカルポーネチズケーキ03

Baked Cheesecakeを作る(その1); スフレチーズケーキを作る part 1 : 日本が起源と言われるベークドチーズケーキの王道”スフレチーズケーキ”を焼いてみました。湯煎焼きの基本テクニックと焼き時間の公式。

スフレチーズケーキ

スフレチーズケーキ : Soufflé Cheesecake as Japanese Soufflé Cheese cake part1

スフレチーズケーキは、正式にはJapanese Soufflé Cheesecakeと呼ばれオリジンは日本だそうです。ベークドチーズケーキに使う生クリームを牛乳に変更して湯煎で焼き上げることでふんわりと仕上がるのが特徴です(カロリーも控えめになります)。スフレチーズケーキの焼成は、ほとんどのオーサーが湯煎で160℃ x 50~60分(表面が狐色に焼けるまで)を標準手法としているようです。

Ingredients: 材料と配合組成

使用する材料は、いつもの近所のスーパーで入手できる材料です。アプリコットジャムを表面にコーティングして少し味にインパクトを加えました。レモンエッセンスは香りが結構強いですので2~3ドロップで十分です。バターを加えて少し食感をリッチにしています。

IngredientsAmount for φ18 cm cake pan
Cream Cheese200 gram (1 pack)
Butter (salted)40 gram
Whole Milk80 gram
Lemon Essencea few drops
Lemon Juice10 gram
Egg Yolk (M)4 ea. ( 80 gram )
Cake Flour25 gram
Bread Flour25 gram
Cornstarch 16 gram
Egg Whites (M)4 ea. (120 gram)
White Wine Vinegar3 gram
Superfine Sugar90 gram
Vanilla Oila few drops
Apricot Jam 150 gram for frosting
クリームチースは、市販のもの1パック(雪印メグミルク)、バターは北海道バター、レモンジュースはサンキスト100%レモン、アプリコットジャムはアヲハタ55 アンズジャムを使用しました。使用する全卵の量はクリームチーズと1:1の等量配合です。

Instructions: 調理法

まず、springform panの底面と側面にクッキングシートを貼り付けます。スフレチーズケーキはpanの壁面を大きく超えて丈が伸びてきますので側面のクッキングシートは10cmの高さにします。次に、湯煎焼きの際に水が入ってこないようにアルミホイルで2重に底面をカバーしておきます。オーブンを160℃に予熱しておきます。
①クリームチーズ200グラム、バター40グラム、牛乳80グラムを大型の耐熱ボウルに入れ、Bain-marieで完全にクリームとバターを溶かして混合します。
②加熱を止めて、レモンエッセンス数滴とレモンジュース10グラムを加え十分に混ぜます。
③全卵を卵黄と卵白に分け、卵黄4個を加えて均等になるまで最小限に混ぜます。

Making batter : In advance, line parchment paper on the bottom and side of a φ18cm springform cake pan. The lateral paper shield needs 10 cm hight at least because a cake rises over the side wall of a cake pan. Then cover the bottom of the cake pan with 2 layers of aluminum foil overlapped. Preheat the oven up to 160C. ① Place 200 gram cream cheese, 40 gram butter, and 80 gram whole milk into a large bowl and warm it up over a double boiler (Bain-marie) on medium-low heat. ② Stir evenly until smoth. Then, remove fron heat and add a few taps of a lemon essence and 10 gram lemon juice. Stir evenly. ③ Separate 4 whole eggs to egg yolks and egg whites, and refregerate egg whites in a fridge until use. Dump 4 egg yolks into the cream cheese mixture and whisk evenly.

薄力粉25グラム、強力粉25グラム、コーンスターチ16グラムを上から篩い、スパチュラで丁寧に混ぜていきます。混ざったら室温で置いておきます。
⑤次にメタルボウルに卵白4個、白ワインビネガー3グラムを投入し、電動ホイッパー(low speed)で混ぜます。
⑥soft peakに達したら上白糖を30グラム加え、回転速度を上げて泡立てを続けます。90グラム加えますので3回この操作を繰り返します。
⑦stiff peakに到達したら泡立てを中止します。メレンゲの準備完了です。

Making meringue : ④ Sift 25 gram cake flour, 25 gram bread flour and 16 gram cornstarch over the egg yolk- cream cheese mixture. Fold it evenly until no powder chunk shown. Put it aside. ⑤ Place 4 egg whites and 3 gram white wine vinegar into metal bowl and electric-whisk at low speed. ⑥ When it gets into the soft peak form, adding 30 gram superfine sugar, continue to electric-whisk at high speed. Repeat the same procedure at 3 times until the sugar is exausted. ⑦ Stop whisking at the stiff peak form. The meringue has done.

⑧メレンゲを1/3ほどーズ混合液に加え、スパチュラで混ぜてなじませます。
⑨Go back methodに従い、メレンゲに上記を全部戻し今度はゆっくりと丁寧に混ぜて(fold)ていきます。メレンゲの塊がなくなって均一になる最小限の回数だけfoldを繰り返します。
⑩用意した焼型に生地を注ぎます。
⑪天板に乗せ、お湯を底面から1cmを超える深さになるまで加えます。
⑫160℃で60分ほどオーブンで調理します。時間は表面の焼き色を見ながら微調整します。この後、加熱を止めオーブンのドアを少し開いて(割り箸を挟んだ程度の隙間を作ります)予熱で20分位じっくりと中心部まで熱を加えておきます。
⑬オーブンから取り出して室温で冷まします。クッキングシートの油の跡から2cmくらい丈が縮んだことが分かります。

Preparing for oven-baking : ⑧ Dump 1/3 volume of the meringue into the cream cheese mixture and fold it with a spaula until well incorporated. ⑨ Accoring to go back method, return it back into the meringue in the metal bowl. Fold it gently to avoid deflating the meringue until no meringue mass shown. ⑩ Pour the batter into the prepared mold (pan). Tap the pan and release large air bubble with stirring by a stick. ⑪ Place the mold on the bking plate filled in hot water which requires 1cm depth at least. ⑫ Oven-bake in the hot water bath at 160C for about 60 minutes until the surface gets golden brown. Then turn off the oven and leave the cheese cake with the door slightly opned for about 20 minutes. ⑬ Cool it completely at room temperature although the cake loses its volume in the hight.

⑪市販のアプリコットジャムを一瓶鍋で煮込んで液化させて、ブレンダーで果肉を粉砕してピューレにします。
⑫ケーキの上面より注ぎます。このままモールドを外さずに3時間以上(できれば1晩)冷蔵庫に冷やしておきます。

Assembling : ⑪ Dump 1 cup of an apricot jam into a saucepan to dissolve over medium heat. Blend it into puree with a handy-blender. ⑫ Pour the puree over the cake. Let it chill with unmolded in a fridge overnight..

チーズケーキの焼き時間の公式
150℃~160℃ X 50~60分(表面が狐色に焼けるまで)
その後オーブンをオフにして若干ドアを開き気味にして予熱で20分位焼き進みを加える。

編集後記:スフレチーズケーキはメレンゲをしっかり立てると大きく膨らみますが、その分食感を失う(歯ごたえがなくなる)感じがします。私はこの感じが少し嫌です。シフォンケーキ同様にバターを少し加えることで物足りなさを補うことができるように感じます。仕上がりの食感は、ベークドチーズケーキと通常のスフレチーズケーキの中間くらいに仕上がります。ふわふわのスフレがお好みの方はレシピからバターを除けばスフレチーズケーキの標準レシピになります。うまくいけば10cmの高さまで膨らむかもしれませんよ。

レモンカード (Lemon Curd) を作る: Bain-marieを用いることで加熱を止めるタイミングを誰でも簡単に理解できる超簡単レシピを考えてみた。十分な加熱/途中でのアレンジが可能なレシピ。

レモンカード : Lemon Curd

レモンカードは19世紀後半にイギリスでジャムの代替品として生まれた伝統的なデザートスプレッドです。カード(curd)の意味は”凝乳”ですが、どうやらペースト状に固めることを意味しているようです。フレッシュレモンの皮、果汁を使用しますので防腐剤を含まない国産レモンを店頭で簡単に手に入れることができる今が旬になります。フルーツカード(Fruits card)として、主に柑橘類(レモン、オレンジ、ライムなど)を材料にケーキやタルト、パンナコッタなどにも合わせることができます。レモンの酸味が強く出ますので、初夏に向かう今こそ爽快感あふれるフィリング、トッピングとしてぜひ使いたいアイテムです。

Ingredients: 材料および配合組成

最初から最後までBain-marieで作成します。これは鍋底で焼き進みによるスクランブルエッグのような塊の形成を防ぐのと、途中で何かアレンジを思いついた際にやりやすいようにするためです。卵を使用しますので70~75℃まで混合液の温度は上昇させます。

IngredientsEstimated Volume 450 gram (net)
Superfine Sugar150 gram
Whole Egg (L)2 ea. (120 gram)
Egg Yolk2 ea. (40 gram)
Cornstarch (or Rice Powder)15 gram
Fresh Lemon Juice160 gram
Lemon Zest1 ea.
Butter (salted)30 gram
Lemon Curd Recipe: A large heat-durable bowl is supposed to be used,

Instructions; 調理法

まずレモン一個分のゼストを作ります。頻回にゼストを作る機会があるのであればゼスターを使用するのがいいですが、メッシュストレイナーの網目が少し大きめの場合はピーラーで黄色いところだけを剥いで、網目より少し大きめに刻んでおいた方が最後に回収するとき楽です。次にフレッシュレモン(防腐剤やワックス処理されていない国産レモン)を2~3個絞ってレモン果汁を160グラム作成します。
①大型耐熱ボウルに、全卵2個と卵黄2個、上白糖を150グラムいれてホイッパーで混ぜます。耐熱ボウルを沸騰させたソースパンの上に置き、すべての工程が終了するまでBain-marieで通します。
②レモンジュース160グラムとゼスト1個分を投入しスパチュラでゆっくりと混ぜます。
③コーンスターチ15グラムを投入し、混ぜます。

レモンカードの調理法
How to cook : Beforehand, prepare 1 lemon zest and 160 gram fresh lemon juice with no antiseptic agent. It takes about 3 fresh lemon of the medium size. All procedures as bellow mentioned, get through the double boiler method. ① Place 2 whole eggs and 2 egg yolks, 150 gram powdered superfine sugar in a large heat-durable bowl. Whisk gently over simmering water in a saucepan (Bain-marie) with a balloon whipper until sugar is completely dissolved. ② Pour 160 gram fresh lemon juice and 1 lemon zest and mix well. ③ Add 15 gram cornstarch and whisk until well incorporated. ④ Cook the egg mixture with stirring constantly. Simmer the mixture up over 70C. It usually takes about 10 to 15 minutes. The mixture will get thick around that temperature.


④ボウルの下面でスクランブルエッグを作らないように常にスパチュラで混ぜながら、70℃以上(75℃が理想)まで温度を上げます。温度が上昇するまで10~15分くらいかかりますが70℃を超えたくらいのところで粘度が上昇してしまうことがあります。70℃以上に達していれば保存に関しては、衛生面ではクリア出来ていると思います(ババロア作成と同じ要領です)。
⑤粘度が上がって、スパチュラに指でくっきりと線が引けるようになれば濃縮終了です。
⑥火を切り、バター30グラム(キューブ状にカットして)を投入しスパチュラで混ぜて完全に溶け込ませます。これでレモンカードは完成です。最後にメッシュストレイナーを通してレモンの皮や塊を濾して他の保存容器に移して冷蔵庫に保管します。

レモンカードの過熱を止めるタイミング
When is the time of removing from heat?:
⑤ When a line drawn with the finger has got clear on the surface of the spatula, it’s just the time to remove from heat. ⑥ After removing from heat, dump 30 gram butter (cubed) to make it completely dissolved with stirring by the spatula. ⑥Transfer the lemon curd through the mesh strainer into a sterilized cup and keep it cool in a fridge.

完成したレモンカードは最大2週間くらいまで冷蔵庫で保存できるといわれていますがなるべく1週間以内に使い切るようにしています。

レモンカードの保存方法

Sponge Cakeを作る (その7); キャロットケーキを作る。: キャロットケーキに使用するオイルの量はかなり多いですのでクリームチーズを使用せずヘルシーなケーキになるように工夫してみました。かなり膨らみの悪いケーキですから、ベーキングパウダー/ベーキングソーダの両方を膨張剤として使用します。ちょっぴり大人味を意識して、フロスティングに削りダークチョコレートを使用してアクセントを加えてみました。

キャロットケーキ

キャロットケーキ:Carrot Cake

キャロットケーキは、英国では伝統的なヘルシーフードといわれ、刻みニンジン、クルミ、シナモン、ナツメグ、ブラウンシュガーを用いた独特の風味と食感のあるスポンジケーキです。クルミの代わりにレトルトのむき甘栗を使用し、少し優しい口あたりに焼き上げてみました。

配合組成は以下の通りです。やや苦みのあるむき甘栗をミキサーで少しラフに粉砕してパウダー状にして使用、口あたりの優しさを意識してブラウンシュガーを上白糖に、ナツメグを省略しました。ニンジンはピーラーで削ぎ、包丁で刻みました。これで少し噛み応えのあるテクスチャーをだしてみました。クリームチーズの代わりにクレームシャンティイを使用しニンジンの風味を消さないように削りダークチョコレートで少し苦みを調整し、若干大人味を足してみました。ダークチョコレートはいつものガーナチョコレート、今回植物油は使用量が多いので、 ヘルシーリセッタ (日清)を使用しました。

IngredientsAmount for φ 18cm cake pan
Cake Flour140 gram
Bread Flour140 gram
Powdered Superfine Sugar320 gram
Ground Chestnuts160 gram
Ground Cinnamon3 gram
Salt2.5 gram
Baking Powder3 gram
Baking Soda (bicarbonate)3 gram
Whole Egg (L)4 ea.
Vegetable Oil300 gram
Grated Carrots250 gram
For Frosting
Heavy Cream (40% fat)200 gram
Powdered Superfine Sugar15 gram
Grated Dark Chocolate20 gram
Baking Trick180C x 30 minutes + 170C x 50 minutes
Carrot Cake with Dark Chocolate Frosting

Instructions: 調理法

①焼型(ケーキパン)にクッキングシートを貼ります。今回は側面はチーズケーキを焼くとき同様に10cmの高さにクッキングシートを貼ります。オーブンを180℃に予熱しておきます。
②市販のレトルト天津むき甘栗を160グラム、ミキサーでラフに粉砕しました(粗びき粉くらいの感じ)。ニンジンをセラミックピーラーでそぎ落とし、包丁で小さく刻みます。すりおろしてしまうと水分過剰となりますので、換水値に注意が必要です。刻みは細切りでも角でもどちらでもいいと思いますが、甘栗粉砕粉の食感と混ざり具合を考えて細切りしたあと5mm角に刻みました。
薄力粉140グラム、強力粉140グラム、シナモンパウダー3グラム、塩2.5グラム、ベーキングパウダー3グラム、重曹3グラムを大きなボウルに篩います。甘栗の粉砕粉を加えてフォークで均一になるように十分に混ぜます。
④耐熱ボウルに全卵4個に粉砕上白糖320グラムを混ぜ、Bain-marieで砂糖が完全に解けるまでホイッパーで混ぜます。
⑤電動ホイッパーでリボンステージ(大体ボリュームが3倍で垂らすと表面に形が残るくらいの混ざり具合)まで仕上げます(中速で8分位)。
⑥食物油(ヘルシーリセッタ)300グラムを注ぎさらに低速で十分なじむまで混ぜます。

Making a carrot batter: ①lLine parchment paper on bottom and side of a cake pan. Preheat the oven up to 180C. ②Dump 160 gram Tianjin sweet roasted chestnuts into a mixing cup to crush it into the powdered. Grate 250 gram carrot with a ceramic peeler and dice into small pieces. ③Sift 140 gram cake flour, 140gram bread flour, 3 gram cinnamon powder, 2.5 gram salt, 3 gram baking powder, and 3 gram baking soda into large bowl to mix well with a fork. ④Place 4 whole eggs and 320 gram powdered sugar into a heat durable large bowl and whisk over the double boiler (Bain-Marie) until the sugar is completely melted. ⑤Remove from heat and electric-whisk until it gets pale and triple volume (ribbon stage). ⑥Pour 300 gram vegetable oil and continue to electric-whisk at low speed until it gets well incorporated.

⑦刻みニンジン250グラムを投入してホイッパーで均一になるように混ぜます。
⑧粉類を篩い、スパチュラでホールドしていきます。常法に従い、中心から外側に向かい下方から上方に回転させながら混ぜます(center to margin, down to up fold)。篩に残った少しおきめの塊は最後に混ぜます。
⑨焼型(18 cm springform pan)に注ぎます。なかなか熱が通りにくいですので忍耐を要します。4層分を一回で焼き上げますので火入れは工夫が必要です(4つの焼き型があるなら4等分して焼けば1個30分位で焼成できると思います)。まず180℃で約30分焼成します。この辺で表面の焼きが先行しますので、アルミホイルでふたをして170℃に落としてあとはじっくり焼きます。大体プラス50分位かかってやっとバウンスバックと串による確認で焼きあがったことが確認できました。
ケーキスライサーで4層に分割します。こういう時は便利な道具です。
クレームシャンティイ(作成法はその4を参考にしてください)をこしらえて、スポンジ→ホイップクリーム→ スポンジ→ホイップクリーム の順に積んでいき、最後にピーラーを用いて削りチョコを振りかけます。

⑦Dump grated carrots all into the batter and whisk evenly with a balloon whipper. ⑧Sieve dry ingredients and fold it gently with a spatula following the center to margin, and down to up fold. ⑨Pour the batter into the cake pan and oven-bake at 180C for about 30 minutes and successively bake at 170C for about 50 minutes covered on top with aluminum foil. ⑩Cool it at room temperature and cut horizontally with a cake slicer into 4 parts. Assemble the cake with Creme Chantilly and grate dark chocolate on top.

仕上がりはこんな感じです。甘栗なかなかいい食感出てました。

Sponge Cake を作る (その1); 基本のスポンジケーキを作る: 美味しいスポンジケーキの配合組成を考えるにあたり、まず等温不可逆過程における卵白の泡起性と水蒸気圧によるスポンジケーキの膨張性変化、配合組成の関係から探って黄金比決定の足掛かりを作る。

sponge cake tower

基本のスポンジケーキ : Basic Sponge Cake

スポンジケーキは全てのケーキの土台となる基本ですが、これが美味しいかどうかにより出来上がり作品に大きく影響しますので、妥協のできない重要なアイテムです。トッピングやフィリングとの相性を考えつつ、いかにして、口溶けの良い、美味しいものを持ってくるかと常に悩むところでもあります。という事で、今回から美味いスポンジケーキを作る方法を探っていきたいと思います。自由度の高い配合組成を追求して行きます。

まずはスポンジケーキの基本組成から根本的に考えます。スポンジケーキは、卵、小麦粉、砂糖を攪拌ー混合することにより出来上がる生地(batter : バッター)を加熱調理することにより形成されるスポンジ状の焼き菓子で、その生成に卵の起泡性を利用して得られた空気の熱膨張と水蒸気圧を利用します。スポンジケーキの材料で泡気性を示すものは卵白のみでありその他は全て気泡維持を抑制する方向に作用するはずですので適切な混合比が存在するはずです。いろんなサイトで汎用スポンジケーキのレシピを散見しますと、ほとんどは重量比で卵(E):小麦粉(F):砂糖(S)=1:1:1〜2:1:1くらいの範囲に収まっていてよほど変則的な作品でない限り小麦粉(F)と砂糖(S)の分量は同じで、卵(E)の分量をこれに対して増やすかどうか程度のアレンジに留まっている様です(ただし卵黄、卵白の配合分量は様々です)。これに油脂としてBatter(バター)を加えることでほとんどのauthorは口どけが良くなると表現されていて卵の重量の10-30%程度のバターを加えたバタースポンジケーキに仕上げている様に伺います。美味しいスポンジケーキというサブタイトルで色々サイトアップしてある中で最も頻繁に見る配合比は、E:F:S:B = 10 : 5 : 5 : 2前後のジェノワーズスポンジケーキを踏襲した配合でこれに保湿のための水分としてミルクや生クリームなどを加えたものである様でした。そこで恐らく流行の美味しいスポンジケーキの配合黄金比は、E : F : S : B =10: 5 : 5 : 2と考えて良いのだろうと考えました。ジェノワーズを踏襲しているのでバターの比率が低いのだろうと推定しましたが、シフォンケーキでオイルを置換する際に最初の投稿記事で油脂の含量比を5くらいにまで引き上げると口溶けと香ばしさが圧倒的に良くなることは経験していますのでベーキングパウダーを加えてバターの含量比を小麦粉の60〜100%位まで上昇させてみても良いのかなとも考えました。ちなみにE : F : S : B = 1 : 1 : 1: 1に組成配合したものの代表格がビクトリアスポンジケーキです。今回は材料配合の基本骨格の黄金比を公式化する?を考えてみました。

基本骨格となる黄金比を利用してロールケーキ(Swiss Roll)用の角形のスポンジケーキを焼いてみました。

Ingredients: 材料と配合組成

材料はいつもの使用しているものです。小麦粉はplain flour (薄力粉:強力粉=1:1のブレンド)で統一しました。卵の総量が約165gramでしたのでグラニュー糖換算で約82gramの糖を加えることになりますが上白糖換算で60gramに減量できますので、小麦粉=上白糖=60 gramとしました。油脂はキャノラオイルを30gram使用し水分調整に牛乳(酪農牛乳)30 gramを加えシンプルで綺麗な比率での配合組成に設定しました。

VanillaChocolate
Egg Yolk (M)33
Superfine Sugar40 gram40 gram
Whole Milk30 gram30 gram
Vegetable Oil30 gram30 gram
Dark Chocolate12 gram
Salt2 gram2 gram
Vanilla Oilany you wantany you want
Cacao Powder12gram
Plain Flor60 gram48 gram
Egg White (M)3 3
White Wine Vinegar3 gram3 gram
Superfine Sugar20 gram20 gram

Procedure: 手順

①クッキングシートから26 cm x 26 cm x 2 cmサイズの正方形の底面を持つ紙型を作成します。オーブンを170℃で予熱しておきます。
②冷蔵庫に冷やしておいた全卵を卵黄と卵白に分け、卵白は出番まで冷蔵庫に冷やしておきます。先に60グラムのplain flour(薄力粉:強力粉=1:1混合)を振るっておきます。カカオパウダーを加える場合はカカオパウダーを12グラム、その分plain flourを減らして48グラム混合して前もって別容器に振るっておきます。
③卵黄3個分(約60グラム)、上白糖60グラム、常温の牛乳30グラム、塩2グラムを中型耐熱ボウルに入れBain-marieでフラワーホイッパーを用いて攪拌します。
④卵黄混合液に30グラムのキャノラオイルとバニラオイルを数滴加えて十分に混ぜます。ダークチョコレートを生地に混ぜたい場合はキャノラオイルに12グラムのダークチョコレート(カカオパウダーと同量)を混ぜて湯煎で溶かして混ぜに行きます。
⑤メレンゲ混合時のロスを最小限にするため、ここで小麦粉(または小麦粉ーカカオパウダー)を篩って卵黄混合液に混ぜに行きます。乳化を安定した状態にしておいて次のメレンゲ作成に移ります。

procedure1
Pictures of upper row : for chocolate sponge cake, lower row: for vanilla sponge cake
① Make a square-shaped paper mold which has 26 cm x 26 cm x 2 cm (hight) in size with using a cooking paper. Preheat the oven up to 170C. ② Prepare cold eggs chilled in a fridge. Separate egg yolks from egg whites. In advance, shift 60 gram plain flour in a bowl. If applying cacao powder, mix 12gram cacao powder and 48 gram plain flour. ③ Place 3 egg yolks and 60 gram superfine sugar, 2 gram salt in a middle bowl over the saucepan with simmering water ( Bain-marie), and beat until the sugar is completely dissolved. ④ Remove from heat. Add 30 gram vegetable oil (Canola) and a few drops of vanilla oil and mix well. If mixing dark chocolate, melt 12 gram chocolate into the vegetable oil in a double boiler. ⑤Sieve the flour over the egg yolk mixture and whisk until well incorporated to get stable in emulsion.


⑥メレンゲはseparation forming methodで泡立てします。 メタルボウルに卵白3個分(約120グラム)に白ワインビネガーを3グラムほど混ぜ、電動ホイッパーで低速でsoft peakまで攪拌します。残りの1/3量にあたる30グラムの上白糖を2回分に分けてメレンゲに加えながら中速~高速で電動ホイップします。stiff peakに到達した時点で完成です。

procedure02
⑥ According to the separation forming method, pour 3 egg whites and 3 gram white wine vinegar into a metal bowl. Electric-whisk at low speed until soft peak form. Gradually adding 30 gram sugar in 2 batches, continue to electric-whisk until stiff peak form.

⑦go back methodでメレンゲと卵黄混合液を混ぜていきます。最初の1/3量のメレンゲを卵黄混合液に投入し十分にスパチュラで混ぜます。次にメタルボウルのメレンゲに全量戻して丁寧にスパチュラで均等になるまで混ぜます。
⑧天板に紙型を置き、生地を流し込みます。何回か天板を軽く小突いて大きな気泡を追い払っておきます。表面が落ち着いたら直ちに170℃で25分ほどオーブン焼きして完成です。

prodedure03
⑦Following go back method, dump 1/3 volume meringue into the egg yolk mixture and fold it until well incorporated. Then, return it to the meringue in a metal bowl, and gently fold evenly. ⑧ Set the paper mold on a cooking plate and pour the batter into it. Flip it several times to remove large bubbles. Immediately oven-bake at 170C for about 25 minutes.

この作成法では問題点が生じました。香ばしさは問題ないですが仕上がりの生地が硬すぎです(保湿の問題もある様でした)。慎重にタオルを用いて筒型をつけようとしてもヒビが入るレベルのでしたのでロールケーキの生地としては不合格です。焼く前の生地の水分量は適度だと思えましたが、焼きあがったものはパサつき感がありましたので次回この問題点を克服に行きます。問題点を改善するには、①火入れの温度を180~190℃に上げて短時間(半分の10分前後)で焼き上げることで水分の蒸発を減少させる。②小麦粉のタンパク濃度を6%台(バイオレット相当)まで段階的に落とすことを試みる予定です。割れずに誰でも簡単にきれいに巻ける美味しい生地の公式を導きに行きたいと思います。

sponge cake fv
Here is the final version shown. The left picture corresponds to the chocolate sponge cake, right does to the vanilla (plain) sponge cake, respectively. They’re well done, but a little bit firm to make a roll. I figured it’ll require lowering the protein concentration to add cornstarch and shortening the baking time to expose higher temperature.

ということで今回はタワー状に2種類のスポンジケーキを積み上げてみました(単に建設中のマンションが目線に入ったせいです)。中央にはクレームシャンティを用いて、バナナとキウイの薄切りの抱き合わせをフィリングに使いました。生地の接着には冷蔵庫に転がっていたアプリコットジャムを使用しました。なかなか面白い味に仕上がりました。

sponge cake tower
The sponge cake towering.



Tiramisu Charlotte Cake を作る; この1品シリーズ(その2): マスカルポーネクリームを用いたティラミスのドームケーキバージョンとなるのがティラミスシャルロットケーキ。レディーフィンガースポンジケーキの調理法とドームの組み合わせ方について。

ティラミス

ティラミス シャルロットケーキ: Tiramisu Charlotte Cake
レディーフィンガースポンジケーキ: Lady-Finger Sponge Cake
マスカルポーネクリーム: Mascarpone Cream

レディーフィンガースポンジケーキの味付に、ティラミスシロップとして3shotsのストロングコーヒーとダークラムを混合したものを使用してみました。がっつり苦味の効いた大人味のティラミスケーキに仕上がりました。ティラミスに用いるマスカルポーネクリームには、溶き卵黄とメレンゲを混合しますので、卵黄に砂糖を溶かす際(Bain-marie)に卵黄の温度が70℃以上になるまで必ず加熱します。ここが、唯一加熱処理のやりにくい工程ですが、これ以外は難しい作業工程はありませので工夫次第でいろんなバリエーションのものを作ることができます。知名度に比べて難易度は高くありませんので初心者でも安心してチャレンジできる題材です。

Ingredients: 材料と配合組成

For Lady-finger Sponge cakesFor φ 18 cm cake pan
Egg yolk (L)5
Superfine sugar45 gram
Egg White (L)5
White wine vinegar1 Tsp (3 gram)
Superfine sugar45 gram
Cake flour90 gram
Salt1 gram
Powdered SugarFor dusting
For Mascarpone Cream
Egg yolk (L)3
Superfine sugar30 gram
Vanilla Oila few drops (any you want)
Mascarpone Cheese2 pack (228 gram)
Egg white3
Cream of tartar2 gram
Superfine sugar25 gram
Salt1 gram
For Tiramisu Syrup
Strong coffee or Espresso (instant)24 gram
Superfine sugar18 gram
Hot water90 gram
Dark rum2 Tbsp (30 gram)
For Dusting
70% cacao powderany you want
For Filling and Nappage
Fresh Strawberry1 pack (250 gram)
Water50 gram
Superfine sugar50 gram
Pectin4 gram
Tiramisu Charlotte Cake :

Instructions: 調理法

レディーフィンガースポンジケーキのレシピ : Making Lady-fingers Sponge Cake

(1)全卵を卵黄と卵白に分けます。卵白は別容器に移し出番まで冷蔵庫で冷やしておきます。φ18cm springform型ケーキパンの内側面にクッキングシートを貼ります。
(2)卵黄を耐熱ボウル大に入れて砂糖を分量加えますBain-Marieで砂糖を溶かします(ここでは70℃に加熱する必要ありませんので人肌位まで温度が上昇(=砂糖が十分溶け込んで卵黄がスムースな混ぜ加減になる状態)したら熱から離します。バルーン(フラワー)ホイッパーで卵黄がクリーミーで少し蒼白調になるまで溶きます。ここでバニラオイルで香りを加えておきます。
(3)卵白をメタルボウルに投入し、白ワインビネガーを加えてます。電動ホイッパーを用いてLow-speedでsoft peakまでメレンゲを起こします。砂糖を2回くらいに分けて間欠的に投入しながらstiff peakまで持っていきます。
(4)1/3ほどのメレンゲ をまず卵黄クリームに馴染ませます。スパチュラ(またはゴムベラ)で十分に混ぜます。

工程1
①Separate egg yolks from egg whites. Place 5 egg yolks and 45 gram superfine sugar into a medium bowl over a saucepan with simmering water ( the double boiler) . When the sugar is completely dissolved, remove the egg yolk mixture from heat. ②Place 5 egg whites and 3 gram white wine vinegar into a metal bowl, and electric-whisk until soft peak form. Gradually adding 45 gram sugar in 2 batches, electric-whisk until stiff peak form. ③Dump 1/3 volume of meringue into the egg yolk mixture, and fold it with a spatula until well incorporated.

(5)Go back methodに従い、卵黄ーメレンゲ生地をメタルボウルのメレンゲに全部戻します。down to up foldで丁寧に混ぜます。
(6)薄力粉を上から篩います。
(7)切るようなイメージで中心から外側に向かってfoldしていきます。
(8)ダマがないように均等に混ざったら生地は完成です。

工程2
⑤ According to go-back method, return the egg yolk-meringue mixture into the meringue in the metal bowl. Fold it gently. ⑥Shift 90 gram cake flour over the batter. ⑦ Fold it from center to margin by down to up fold technique. ⑧ The batter is done when it gets smooth and no grainy.

(9)生地を絞り袋に入れます。そろそろ、オーブンを180℃に予熱しておきます。
(10)クッキンングペーパーにφ17cmの円をマークします。裏返しにして天板の上に敷きます。
(12)絞り袋の先端を1cmくらいの幅でカットして中心から渦巻く円を描くように絞っていきます(先端チップは無くても問題ありません)。これは底蓋となるスポンジケーキです。
(13)パウダーシュガーを適量振りかけます。オーブンで180℃ X 8-10分焼きます。

工程3
⑨Transfer the dough into a pastry bag. ⑩Draw a circle on a parchment paper and place the paper on a cooking plate. ⑪ Cut the corner of the pastry bag, and pipe a circle with 1 cm width from the center to the margin. ⑫ Dust powder sugar appropriately. ⑬Oven-bake at 180C for about 8 to 10 minutes.

(14)6cm x 25cmサイズの長方形をマークして、ここに下図のように絞っていきます。これは側面の壁と内部に入れるスポンジケーキになります。
(15)焼き上がりは下図のようになります。底蓋、壁面、内部充填用の3種類を焼きます。
(16)用意しておいたφ18cmのケーキパンにまず側面の壁を配置します。次に底蓋のスポンジケーキをハサミでトリミングして丁度に底面にはめ込みます。

工程4
⑭ Pipe φ1 cm x 6 cm sized lines side by side in the 25 x 6 cm rectangle written on the parchment paper as shown in the picture. Dust powdered sugar appropriately. ⑮ Oven-bake 3 types of lady fingers sponge cake successively at 180C for 8 to 10 minutes. ⑯ Chill it at room temperature on a cooling rack. Then, to create the charlotte dome inside the cake pan, place rectangle-sized lady fingers along the lateral wall at first. Trim the round-shaped lady fingers with a scissor and put it together on the bottom as just fit to the lateral wall.

マスカルポーネクリームのレシピ : Making Mascarpone Cream

(1)卵を卵黄と卵白に分けます。卵白は冷蔵庫で冷やしておきます。マスカルポーネチーズを室温で柔らかくしておきます。大型耐熱ボウルに卵黄と砂糖を投入してBain-marieで混ぜます。マスカルポーネクリームはこの過程以外では火入れをしませんのでこの時十分に加熱します。
(2)スクランブルエッグにならない様に適当にかき混ぜながら、鍋蓋を耐熱ボウルに被せて温度計が70℃を超えるまで加熱します。
(3)すぐに火から離し、焼きが進まない様にガンガンかき混ぜます。マスカルポーネチーズを1パックずつ加えてスムーズになるまで十分に混ぜます。

工程5
① Place 3 egg yolks and 30 gram sugar into a large bowl over the double boiler. Place mascarpone cheese at room temperature and soften it. ② Cook the egg yolk mixture with stirring until temperature reaches 70C at least. ③Immediately remove from heat and whisk the mixture vigorously to prevent overcooked. Add 2 cups of mascarpone cheese and mix well until smooth.

(4)卵白を取り出してメタルボウルに入れ、クリームオブターターを加えます。電動ホイッパーでsoft peakまでメレンゲ を泡立てます。その後砂糖を加えてfirm peakまで泡立てします。
(5)少しずつメレンゲを卵黄ーマスカルポーネミックスに加えながら丁寧にスパチュラで混ぜていきます。
(6)均一でスムーズになったら完成です。

工程6
④ Place egg whits and 2 gram cream of tartar into a metal bowl. Electric-whisk until soft peak form. Then add sugar and continue to whisk until firm peak form. ⑤ Gradually mix the meringue into the egg yolk-mascarpone mixture, and fold it gently. ⑥ The mascarpone cream has done when it gets smooth and even.

ティラミスシロップのレシピ : Preparing Tiramisu syrup

(1)市販のインスタントコーヒーをお湯に完全に溶かします。エスプレッソコーヒーが最適だと思いますが、最近はエスプレッソのインスタントコーヒーをスーパーで見つけるのは大変ですので、濃厚テイストと表記されているもので代用します。飲むのに適した濃さだとマスカルポーネクリームに味負けしてしまいますのでここは強い味付けがお勧めです(2 shots以上)。
(2)ダークラムを加えます。相性の良い酒類としてはコーヒーリキュール(カルーア(KAHLUA))などがお勧めですが、アルコールを加えるのは大人味にするためだけの理由ですので不必要な工程です(オプション工程ですので無視してくださいね)。

工程7
①Dissolve 24 gram instant coffee and 18 gram superfine sugar in 90 gram hot water, that approximately corresponds to 3 shots. ② Add 30gram dark rum ( optionally) and mix well..

Assembling : 組み立て

*マスカルポーネクリームを注ぐ前に、ケーキパンの下半分をラップで包んで輪ゴムで止めます。これをやっておかないとsprigform型のケーキパンの場合は漏れ出てくることがありますので注意が必要です。

(1)完成したシャルロットドームの中にマスカルポーネクリームを1cmくらい敷きます。
(2)充填用の細長いレディーフィンガースポンジをティラミスシロップにつけます。折れない程度に吸水させて、好きな形にしていきます。敷き方によってケーキカットした際の断面の感じが変わりますのでいろんな方向に敷いてみます。
(3)1層敷き終わったら、マスカルポーネクリームを入れます。これをマスカルポーネクリームを使い果たすまで繰り返します。
(4)冷蔵庫に6時間以上(出来れば一晩)寝かしておきます。

工程8
Before pouring the mascarpone cream, plastic-wrap the lower half of the cake pan and bind it with a rubber ring to prevent the cream from leaking out. ① Pour the mascarpone cream into the Charlotte dome in about 1cm depth. ② Rinse the lady-finger sponge cake into the Tiramisu syrup and place it on the surface as you like.. ③ Pour the mascarpone cream again and place the rinsed sponge cake as you like. Repeat that until the mascarpone cream is exhausted. ④ Chill it in a fridge overnight.

(5)冷蔵庫から取り出してココアパウダーを表面に篩います。
(6)ここで終了しても良いですが色調が寂しいですので苺を1pack載せます。
(7)このまま食べても良いですが、少しだけナパージュ等を塗って味付けと見栄えをよくします。単シロップでも、アプリコットジャムでも何でも自由に塗ります。これで完成です。

完成品
⑤ Dust 70% cacao powder over top. ⑥Place fresh strawberries as you like. If needed, apply a nappage liquid or apricot jam.

インスタ映えを狙うなら、ナパージュ濃いめに苺を薄くスライスしてフィボナッチ数列状に配列させると綺麗かもしれませんね。

クッキングシートの貼り方:

クッキングシートにコンパスでケーキパン(モールド)と同じ直径の円を描いて底板用の紙型を作ります。次にモールドの高さ(大体5-6cmくらい)x{直径x3.14}サイズの長方形の紙型を作ります(マジックで作図して単にはさみで切るだけです)。次にモールドの内側面にマーガリン(またはバター、クッキングスプレーなどでもOK)を塗って作成した紙型を貼り付けます。これで焼型の準備完了です。スフレチーズケーキなどを焼くときはケーキの丈がかなり伸びてきますので側面の高さは10cmくらいで作成します。市販のシートがありますので通販で購入可能です。最初はこれを使用したほうが楽かもしれません。





Gateau Magique (ガトーマジック)を作る; この1品シリーズ(その1): ガトーマジックケーキは、スポンジ(sponge)/カスタード(custard)/フラン(flan)の3層構造を持ち合わせたケーキ。焼成時間との3層構造の関係に迫ってみた。

ガトーマジック

ガトーマジックケーキ : Gateau Magique Sponge Cake

昨年末、仕事納めの親睦会をGateau Magique Cake(ガトーマジックケーキ)でおもてなししました。平日時間がない時でも作れるお勧めのデザートです。上から見ると外観は普通のスポンジケーキと大差ありませんが、側面は弾性硬のフランになっていて特徴があります。内面は上層からスポンジケーキ、カスタードクリーム、硬めのフランの3層構造になっています。

ガトーマジックケーキ
Gateau Magique Cake has 3layers (sponge cake, custard cream and flan, respectively).

材料/分量は以下の様になります。プリン同様に水分の非常に多いケーキですのでいつものspringform panではだだ漏れになりますので、焼き型には直径20cmのgrill pan(グリルパン)を使用します(取り出しも楽で焼き時間も短縮できますし、何より湯煎工程を回避できます)。分量はグリルパン1杯分(約95%容積率)合わせた量です(多いですが牛乳はきっちり使えます)。バターは北海道バター(含塩)、牛乳は酪農牛乳を使用しています。

グリルパン
Teflon coated grill pan φ20cm X 5.5cm depth

Ingredients : 材料と配合組成

IngredientsAmount needed
4 Egg yolks(L)120gram
Superfine sugar65gram
*Water*1tbsp(15gram)
Melted Butter(salted)120gram
Salt1gram
Cake flour1cup(120gram)
Warm whole milk500gram
4 Egg whites(L)160gram
White wine vinegar2-3gram
Superfine sugar25gram
Vanilla oilany you want
Gateau Magique Sponge Cake :

Instructions: 調理法

①まず全卵をegg yolk(卵黄)とegg white(卵白)に分けます。egg whiteは冷蔵庫で使用直前まで冷やしておきます。
②大型耐熱ボウルで、egg yolkとsuperfine sugar(上白糖)をballoon whisk(フラワーホイッパー)を用いてBain-marieで十分に混ぜます(泡立てる必要はありません)。*Bain-marieのときは水を加えなくても砂糖は解けてくれますので省略してます。
③butter(バター)を角切りにして中火で完全に溶かします。

GMC step A
Place egg yolk and sugar in a large bowl. Mix egg yolk and sugar over the double boiler with a balloon whisk. Melt butter over medium-low heat completely. Gradually pour the melted butter into the egg yolk mixture and fold it with a spatula .

④butterをegg yolk mixtureに少しずつ加えてスパチュラで十分に混ぜます。
⑤cake flour(薄力粉)をmesh strainer(篩)にかけて混ぜ込みます。均等に混ざる様数回に分けて十分にfoldします。この時塩も一緒に混ぜます。
⑥少し温かい牛乳を少しずつ加えながら均等に混ぜます。仕上がりはプリンの生地同様にliquid状です。いわば、”水分を飛ばして濃縮する前のカスタードクリーム”といった印象です。

生地の混ぜ方
Sieve cake flour through a mesh strainer over the batter, and fold it until well incorporated. Then pour warm milk gradually into the batter with folding continuously. it’s just like a custard cream, pre-vaporized and unconcentrated.

⑦metal bowlに卵白を入れて、meringue(メレンゲ)を立てます。白ワインビネガーを注いで電動ホイッパーで泡だてします。soft peakに達したところで砂糖を加えます。stiff peak formまで泡立てします。適切なstiff peakの見極めはボウルをひっくり返してもびくともしない状態にある事で確認します。
⑧メレンゲを仕上げた生地に注ぎます。フラワーホイッパーで大きなメレンゲの塊がないくらいにラフに混ぜます。この時、バニラオイルを加えて好みの香りをつけます。

meringue mixture
Place egg whites into a metal bowl and add a few drops of white wine vinegar. Electric-whisk until it gets to the soft peak form. Then gradually adding sugar Iin two batches, continue whisking until the stiff peak form. When the meringue reaches the stiff peak form, it dose not move even if flipping the metal bowl down. Preheat the oven up to 150C. Then dump the meringue into the batter, and whisk roughly with a balloon whipper. The surface of the batter looks like Antarctic Sea. Pour the batter into the grill pan. Oven-bake at 150C for 45 to 60 minutes.

⑨グリルパンに注いで150度で約50分くらい焼き上げます(このボリュームで湯煎だと1時間以上)。焼きすぎると2層目のカスタードがフランと区別困難になって2層構造になります。長串をさして最下層に弾性があり中間層がカスタードとして串についてくる時相で焼き止めする必要があります。焼き時間は単なる目安にしかなりませんので頻回確認が重要なポイントとなります(これを湯煎で何回もチェックしていると火傷のリスクに曝されますのでグリルパンに置き換えています)。

⑩取り出して常温で1時間位冷ました後、ひっくり返すか、横から少しずつスライドしてグリルパンから取り出しできます。3時間以上冷蔵庫で冷やすとケーキカットした際にガスタードクリームが流れ出る事なく綺麗に切れます。

左下図は、確認しながら55分焼き上げたもので厚いカスタードクリーム層が得られています。期待通りの仕上がりになっています。中央は62分焼き上げたもので3層構造にはなっていますがカスタード層が薄くなっています。この様に焼き時間によりカスタード層の厚さが変わりますので45分焼いたあたりから油断は禁物です。また、右図の様に仕上げに表面にアプリコットジャムを塗ってみるのも良いかなと思いました。

ガトーマジック焼き時間による変化
(left) optimally baked. (center) over-baked. (right) apricot jam coated.