Tartを作る(その3); 梨のタルト3種 : パートスクレと梨のコンポートを用いて思いつくままにタルトを作ってみた。

pear tart thumbnail

梨のタルト(Pear Tart)を作る。

タルト生地は、パイ生地に比べると楽に作ることができます。適度な柔らかさと甘みのあるフレッシュな国産梨を使ってタルトを3種類作ってみました。

Ingredients : 材料と配合組成

タルト皿にはパートスクレを用いました(合計3個)。タルトに使用した充填物は、クレームダマンド(アーモンドクリーム)とイチジクのクリームチーズムースです。使用した材料は、バター(含塩)(北海道四つ葉バター;四つ葉乳業)、白ワイン(Redwood)、生クリーム(純乳脂40;スジャータめいらく)クリームチーズ(雪印メグミルククリームチーズ;雪印)、梨(20世紀梨;鳥取産)、100%レモンジュース(サンキストレモン)その他はいつも用いている製品です。

For pate a SucreeAmount for φ18 cm tart pan
Salted Butter60 gram
Powdered Superfine Sugar30 gram
Salt0.6 gram (a pinch)
Cake Flour50 gram
Bread Flour35 gram
Almond Flour15 gram
Beaten Egg (Whole Egg)25 gram (1/2 ea.)
Components of Pate a Scuree : Superfine sugar gets refined into the powdered with blended in a mixer. The tart dough should be chilled in a freezer for about 10 minutes before getting pressed into flat.
Creme d’amandesAmount for 2 portion
Salted Butter50 gram
Powdered Sugar50 gram
Beaten Egg50 gram (1 ea.)
Almond Flour50 gram
Creme d’amandes : Combine each component with the same volume.
Pear CompoteFor 2 Pear
Fresh Pear2 ea.
water300 gram
White Wine75 gram
Superfine Sugar75 gram
Lemon Juice15 gram
Vanilla Oila few drops
Pear Compote : Adjust the volume of sugar between 75 gram and 130 gram as you like.
Fig Cream Cheese MousseFor 1 tart
Heavy Cream100 gram
Superfine sugar15 gram
Cream Cheese100 gram
Fig puree100 gram
Powdered gelatin8 gram
Water (for solvent)40 gram
Fig Cream Cheese Mousse : In advance, fig puree should be prepared.

Instructions : 調理法

<1>梨のコンポート
① 梨を半部にカットして芯をスプーンでくり抜きます。皮は剥いておいた方が後の処理は楽です。
② シチュー鍋に水300gグラムと白ワイン75グラム、上白糖75グラムを混ぜて中火にかけます。
③ 砂糖が完全に解けたら、15グラムのレモンジュース、バニラオイルを数滴加えます。
④ いったん火を切り、梨を鍋に入れます。再び中火で加熱します。
⑤ 沸騰したら弱火におとし、鍋蓋をして15分くらい煮続けます。5分おきに梨を上下ひっくり返してすべての面がジュースに浸るようにします。
⑥ 火を切りクッキングシートを落し蓋として上からかぶせ、室温で冷めるまで放置します。

Making pear compote : ① Cut pear into a half size and remove the center with a spoon. ② Pour 300 gram water and 75 gram white wine, 75 gram superfine sugar into a saucepan and simmer it over medium heat. ③ Once sugar gets completely dissolved, add 15 gram lemon juice and a few drops vanilla oil. ④ Place the pear with cutting side up into the saucepan and simmer it to a boil. ⑤ Decrease heat to low and cap the saucepan to simmer it for about 15 minutes. At every 5 minutes simmer, rotate the pear upside down to sink well in the juice.⑥ Remove from heat and place parchment paper on the surface. Leave it at room temperature.

<2>パート・スクレの作成

パート・スクレの作成は常法に基づいて行います(詳細は、tartを作る(その1)の記事を参照)。使用するバターはtotal 60グラムですがマーガリン(ファットスプレッド)の比率を最大50%の割合まで混ぜることができます。マーガリンを混ぜる分生地が柔らかくなりますのでタルト型にマウントするのが難しくなりますが、味や香りを独自にアレンジできます。作成法は少し端折ります。

①粉砕上白糖30グラム、アーモンドフラワー15グラム、バター60グラム(1 cmくらいのキューブにカット)をボウルに入れペーストリーブレンダーで切るようにして混ぜていきます。ラフに混ざる程度でいいです。
②薄力粉50グラム、強力粉35グラムを篩い、ペーストリーブレンダーで切るように混ぜていきます。この段階でバターを米粒サイズくらいまで粉砕します。
③溶き卵を1/2個加えます。木べらで優しく混ぜて若干ペースト状で塊状にまとまるレベルに仕上げます。
④ラップ上に強力粉を少し撒いて、その上にドウをのせます。正方形に包んでローリングピンでプレスして平坦にします。このまま冷凍庫で約15分冷却します。
⑤取り出して表面に強力粉を少量篩います。ローリングピンでプレスして大体3~5 mm厚に均等に広げます。タルト型のギャップに合うように少し重ねるように側面の凹凸に生地を添わせます。この後スプーンで中心から辺縁に向かって軽く押して平らに仕上げ、ギャツプを埋めます。
⑥表面をローリングピンで前後して余分の生地を切り離します。
⑦厚さが一様で、ヒビが入っていないか最終確認します(不都合があれば強力粉を少し撒いて、スプーンで軽く押して整えます)。
⑧フォークで縦横に脱気用の小孔をあけておきます。使用時まで、冷凍庫で休ませます。オーブンを180℃に予熱しておきます。

Making pate a scuree 01
Making pate a sucree : ① Place 30 gram powdered superfine sugar, 15 gram almond flour, 60 gram butter (cubed) in a middle bowl and press to combine roughly. ② Sieve 50 gram plain flour and 35 gram bread flour over it. Press to combine until the butter gets into the size of rice. ③ Pour 1/2 volume of 1 beaten egg and mix gently with a wooden spoon until the dough settles into shape. ④ On a floured surface of plastic-wrap, place the dough to fold it into the square shape. Roll the dough to flatten. Chill it in a freezer for about 15 minutes.⑤ On a floured surface, roll the dough into the 3 to 5 mm thick which should be larger than a tart pan.
Making a pate a sucree
Making a pate a sucree : ⑥ Loosely roll the dough around the rolling pin. Place the dough over the tart pan to be unrolled. Dust roughly to push the dough into the corner to remove any gaps. Using a floured spoon, lightly press the dough from the center to margin and flatten it evenly. Cover the rim of the pan. ⑦ Move the rolling pin to and fro along the top of the pan to trim the edges. ⑧ Confirm the dough is tightly attached to the pan with no crack. ⑨ Prick the dough all over with a fork for the air to go through the dough while baking. Chill it in a freezer for about 15 minutes. Meanwhile preheat the oven up to 170C.

<3>クレーム・ダマンド(アーモンドクリーム)の作成

アーモンドクリームはタルトの充填物として使用される頻度の高い美味なクリームです。作成も4つの材料を等量混合するだけですので非常に簡単で短時間で完成できます。
①含塩バター50グラム、溶き卵50グラム、パウダーシュガー50グラム、アーモンドフラワー50グラムを小型のボウルに投入しフラワーホイッパーでひたすら混ぜるだけです。安定した乳化状態(クリーム)になれば出来上がりです。大まかには個々の材料がきれいに混ざりあって均一になった状態になれば完成です。
②冷蔵庫に冷やしておきます。アーモンドクリームは1日くらいは冷蔵庫に保存可能ですが加熱処理していませんので早めに使用したほうがいいです。タルト皿の完成具合との兼ね合いになりますが、途中で作業を中断したくなったときはタルト皿とともに一晩寝かしておくことができます。
*この時使用するパウダーシュガーは市販のパウダーシュガーかグラニュー糖を粉砕したものを使用します。

Making Creme d’amandes : ① Combine 50 gram butter, 50 gram beaten egg, 50 gram powdered sugar and 50 gram almond flour in a middle bowl until the dough gets creamy and well incorporated. ② Chill it in a fridge until use.

<4>梨のタルト Ver.01

前もってオーブンを180℃に予熱しておきます。
①冷蔵庫で寝かしておいたタルト皿にアーモンドクリームを充填します。
②薄切りスライスにしたフレッシュな梨を渦巻き状に盛り付けます。
ブラシで表面にエッグウオッシュします。溶き卵1個分を使用しますが、香り付けにダークラムやブランデーを5ml加えて攪拌するか、インスタントコーヒーを加えてコーヒードリュールとするのがいいかもしれません(好みの問題です)。
④オーブンで180℃ x 30分前後焼きます。途中で表面の焦げ目が強く出るようならアルミフォイルで表面を覆って焼きます。十分に火が通ればタルト皿がモールド(焼型)から浮き上がりますのである程度焼き時間の目安となります。
⑤濡らしたタオルの上に天板ごとオーブンから出して冷まします。
⑥タルト皿がの温度が下がってきたら、クーリングラックの上に移動して室温で冷まします。
⑦焼き型から外して皿に移し冷蔵庫で3時間ほど冷まして完成です。底板をタルトから外す時はパレットナイフを用いて割れないように慎重に分離します。

Pear Tart Version 1
Pear Tart Version 1 : Preheat the oven up to 180C. ① Fulfill the tart crust with the almond cream (creme d’amandes). ② Slice the pear into 5mm width. Place it as you like ( ie. tornade). ③ Combine 5 gram dark rum and 1 beaten egg. Egg-wash the surface with a brush. ④ Oven-bake at 180C for about 30 minutes. ⑤ Let it cool at room temperature. Then chill it in a fridge for at least 3 hours.

<5>梨のタルト Ver.02

前もってオーブンを180℃に予熱しておきます。
①芯をくり抜いた梨を少し厚めにスライスします。3等分または4等分に縦割りした梨がお手頃なサイズのスライスになります。
②タルト皿にアーモンドクリームを充填した後、下図のように梨を盛り付けます。
③溶かしバター20グラム分を表面にブラシで塗ります。
④オーブンで180℃ x 30分前後焼成します。
この盛り付け方は、カットした時の断面が美しく梨のタルトではお気に入りです。サムネの写真はこれが上がっています。

Pear Tart Version 2
Pear Tart Version 2 : Preheat the oven uo to 180C. ① Slice the pear ( previously removed its core ) vertically. ② Fulfill the crust with the almond cream. Place the sliced pear like the second picture with about 60 degrees tilted. ③ Brush the surface with melted butter usually in 20 gram prepared. ④ Oven-bake at 180C for about 30 minutes.

<6>梨のタルト Ver.03

前もってオーブンを170℃に予熱しておきます。
この場合は、先にタルト皿を焼きます。→Tartを作る(その1)参照
①表面にアルミフォイルを敷いてその上にφ18 cmのケーキパン用の底蓋をのせます。この上に重しとしてラメキンをのせます。これは焼いたときに底が浮き上がるのを防止するためです。タルトストーンを使うのもいいと思いますがわざわざ購入するほどのものでもないと思います。
②オーブンに入れて170℃で15分まず焼き上げます。このあと一回取り出して重しとアルミホイルを取り除きます(パンナコッタやココナツミルクを後で充填する場合は、ここで残りの溶き卵でエッグウオッシュしておくとタルトへのしみ込みを抑えてくれます)。オーブンに戻しさらに170℃で15分追加焼きして仕上げます。
③取り出してクーリングラックの上で常温で冷まします。
④メタルボウルに100グラムの冷たい生クリームと15グラムの上白糖を投入してfirm peakまで電動ホイッパーで攪拌します。次に100グラムのイチジクのピューレを注ぎ電動ホイッパーで混ぜます。最後に100グラムのクリームチーズを投入し電動ホイッパーでクリームチーズの塊がなくなるまで電動ホイッパーで攪拌します。最後に粉ゼラチン8グラムを水40グラムに溶解したものを投入して均等になるまで混ぜます。
⑤イチジクのクリームチーズムースを充填します。
⑥コンポートの梨を好きな形にスライスしてその上に盛り付けます。
⑦冷蔵庫で1晩寝かしてムースを仕上げます。

Pear Tart Version
Pear Tart Version 3 : ① Place aluminum foil over the tart crust. Put a ramekin over a plate of a cake pan on the aluminum foil for weight. ② Oven-bake at 170C for 15 minutes. Remove the plate and the foil, add further oven-bake at 170C for 15 minutes. ③ Let the baked crust cool at room temperature. ④ Meanwhile, electric-whisk 100 gram heavy cream and 15 gram superfine sugar in a metal bowl until the firm peak form. Pour 100 gram fig puree and continue electric-whisking until well incorporated. Dump 100 gram cream cheese into it . Electric-whisk until the no streak of the cream cheese can be seen. Pour 8 gram powdered gelatin with 40 gram warm water into the cream cheese to electric-whisk until well combined. ⑤ Fill the crust with the cream cheese mousse. ⑥ Slice the compote pear and place it on the surface of the tart. ⑦ Chill it in a fridge overnight.

3つのバージョンのタルトを作成しました。これらは基本技術の組み合わせ(= Building Method)で構成されますのでこの辺がきっちりしてくると数式を変形するがごとくいろいろなオリジナルな作品を作成できます。

Non baked Cheesecakeを作る (その1); 基本のノンベークドチーズケーキ: 市販のビスケットを粉砕して作成したビスケットプレートにクリームチーズムースをのせて作成/クリームチーズムース(cream cheese mousse)の作り方と粉ゼラチン(powdered gelatin)の使い方

ノンベークドチーズケーキ

ノンベークドチーズケーキ : Basic Non baked Cheesecake (peach taste)

9月に入っても残暑厳しく冷たいものばかり欲しいと思う毎日です。こんな時こそノンベークドチーズケーキの出番です。ムース仕上げにすると口あたりもよく爽快な気分になれますので、前回仕上げたピーチコンポートジュースを用いてノンベークドチースケーキを作ってみました。ノンベークドチーズケーキは火入れや配合組成に頭を悩ます必要がありませんので非常に作り方は実にシンプルです。材料を混ぜて冷蔵庫で固めるだけですのでお勧めのお手軽スイーツです。

Ingredients : 材料と配合組成

下地に用いたビスケットは、チョイス(CHOICE;森永製菓)、生クリーム(純乳脂40;スジャータめいらく)、クリームチーズ(雪印メグミルク)、バター(含塩)(北海道四つ葉バター;四つ葉乳業)、パウダーゼラチン(クックゼラチン;森永製菓)を使用しました。

For Basic Biscuit PlateFor φ18 cm cake pan
Biscuit120 gram
Melted butter60 gram
For Cream Cheese Mousse
Heavy Cream200 gram
Superfine Sugar20 gram
Cheese Cream200 gram
Peach Compote100 gram
Powder Gelatin15 gram
Cold Water (for solvent)75 gram
For Top layer
Peach Compote83 gram
Powdered gelatin3 gram
Cold Water (for solvent)15 gram
Note that : About 2.5% powder gelatin (weight per total weight) is applied for the cream cheesecake mousse, and 3% for the top gelatin layer, respectively. 5 fold volume of cold water (per gelatin used) should be prepared for blooming although the product instruction suggests to use 10 fold volume for solvent..

Instruction: 調理法

<ビスケットプレートの作成>
ケーキパンの底面と側面にクッキングシートを敷きます。
②120グラムのビスケットをすり鉢に入れすりこぎ棒で粉砕します。
②60グラムの溶かしバターを加えて混ぜます。
③粉砕ビスケットをケーキパンの底に敷いてスプーンで平らに固めます。冷蔵庫に入れて冷やしておきます。

Preparing for Biscuit Plate : ① Line parchment paper on the bottom and side of a φ18 cm cake pan. ② Dump 120 gram biscuit into a mortar to crush into powder with a pestle rod. ③ Pour 60 gram melted butter and mix it well. ④ Place the powdered biscuit on the bottom of the cake pan to press it tightly to be flatten with a spoon. Chill it in a fridge until use.

<クリームチーズムースの作成>
⑤200グラムの生クリームを大型のボウルに注ぎ、20グラムの上白糖を加え電動ホイッパーでstiff peakまで仕上げます。
⑥200グラムのクリームチーズを4等分して1個づつ投入し、電動ホイッパーを用いて丁寧に混ぜ込んでいきます。
⑦並行してゼラチンを用意します。15グラムのゼラチンを75グラムの水に溶かして一冷蔵庫で冷やして一旦固めます。
⑧クリームチーズの痕跡が見えなくなるまで十分に攪拌したら100グラムのピーチコンポートを注いで電動ホイッパーで均等になるまで混ぜます。
⑨最後にゼラチンを軽く熱して再度溶解した後注ぎ、電動ホイッパーで均一になるまで攪拌します。
⑩ケーキパンに注ぎ、表面をパレットナイフで平らに整えます。
⑪冷蔵庫で3時間ほど冷やして固めます。
⑫3グラムの粉ゼラチンを15グラムの水に溶かし冷蔵庫で一旦固めます。
⑬83グラムのピーチコンポートを室温に戻しておきます。ほんの少量の食用色素(赤)を加えてアクセントをつけます。
⑭軽くゼラチンを加熱して溶かした後ピーチコンポートと混合し、固めたムースの上に注ぎます。
⑮冷蔵庫で一晩冷やして仕上げます。

Making Cream Cheese Mousse : ⑤ Pour 200 gram cold heavy cream into a large bowl and add 20 gram superfine sugar. Electric-whisk until the stiff peak form. ⑥ Divide 200 gram cream cheese into 4 parts. Dump the divided cream cheese one by one into the whipped cream and electric-whisk thoroughly until no streak of the cream cheese is not seen. ⑦ Meanwhile, pour 15 gram powder gelatin into 75 gram water and bloom it. Chill it in a fridge. ⑧ Pour 100 gram peach compote into the cream cheese mixture, and electric-whisk until well incorporated. ⑨ Carefully warm the bloomed gelatin to reverse into the liquid form. Pour the liquid gelatin into the cream cheese mixture and electric-whisk until well incorporated, ⑩ Pour the final mixture into the cake pan and flatten the surface with a palette knife. ⑪ Chill it in a fridge until the surface gets firm for about 3 hours. ⑫ Prepare 3 gram gelatin into 15 gram cold water to be bloomed. ⑬ Leave 83 gram peach compote at room temperature and add subtle volume of food color to add vivid red color. ⑭ Warm the gelatin into the liquid, and mix it into the peach compote. Pour the peach compote mixture over the top of the cheesecake. Let it chill in a fridge overnight.

粉ゼラチンは一回ブルームしたほうがいいかどうか?
粉ゼラチンは、そのまま使用できるのが利点ですが時にうまく固まらないというアクシデントが起こることを経験します。使用期限が迫っていたりするとこのようなことがありえますので後に後悔しないように一度前もって水に溶かして固まることを必ず確認するようにしています。再度液体の状態に戻すときは少しバーナーで温めますが、80℃以上になると今度は冷えても固まらなくなるのでできるだけ最低限の加熱で溶解させるようにしています。

Peach Compoteを作る

ピーチコンポートを作る。

旬の果物の桃を使ってピーチコンポートを作成します。果物の中で桃を目利きするのは非常に難しいと思います。甘さも見た目や匂いではあてになりませんし、値段が高ければ必ずおいしいといったわけでもなく芯の部分がやたらと広範なものに出会うこともあります。桃を買うときはいつもドキドキハラハラします。ピーチコンポートを作成するとスイーツの材料としての適用範囲が広がりますのでぜひともマスターしておきたい手法です。

Ingredients : 材料と配合組成

スーパーに置いてある白桃2個、白ワイン(Redwood)、100%濃縮レモンジュース(サンキスト)を使用しました。

For Peach CompoteAmount for Use
Water300 gram
Superfine Sugar75~130 gram
White wine75 gram
Lemon Juice1 Tbsp (15 mL)
Vanilla Oila few drops
Fresh Peach1~2
It had better to use a deep saucepan that covers the peach is completely soaked in the fluid.

Instructions: 調理法

①白桃の表面を軽く洗い、半分に切ります。硬い芯がありますのでこれを避けて切ります。
②芯の部分をスプーンを用いて丁寧にくり抜きます。
③深底のシチュー鍋に水300グラム、上白糖75グラム(上限130グラム位まで)、白ワイン75グラムを入れて弱火にかけます。
④上白糖が全部解けたらレモンジュースを15mLとバニラオイル数滴加えてかき混ぜます。ここでいったん火を切ります。
⑤カットした桃を丸みがある方を下に向けて入れます。4カット入れるときは半分を芯の見える方向にします。これはひっくり返したかどうかわからなくなるのを防ぐためです。
⑥中火で沸騰させます。沸騰したらすぐに蓋をします。
⑦5分おきに桃をひっくり返します。トータル15分位蒸すと桃の皮が自然に剥けて柔らかくなっていますのでこれで出来上がりです。
⑧火を止めてクッキングシートを落とし蓋として表面を覆い、室温で冷まします。

Making Peach Compote : ① Prepare 2 medium sized white peach ( Do not peel away). Cut into the half to scoop out the core with a spoon. ② Pour 75 gram white wine, 300 gram water and 75 gram superfine sugar into a saucepan over medium-low heat. ③ Once the sugar has completely dissolved, add 15 gram lemon juice (100%) and a few drops of vanilla oil to stir well. ④ Turn off a burner and dump all of the divided peaches into the wine-syrup. Again turn on a burner to bring it to a boil over medium heat. Once it has got boiled, put on the lid and get set over low heat. ⑤ Stir every 5 minutes to soak the peaches well into the wine-syrup for about 15 minutes. When the peach gets enough softened to pierce easily by chopsticks, remove from heat. ⑥ Remove the lid, and place 1 sheet of parchment paper as a drop lid deep inside of the saucepan. Let it cool at room temperature. The peach compote has done. ⑦ Separate the peaches from the juice.

コンポートジュースの方はノンベークドチーズケーキに使用します。果肉の方をロールケーキにしてみました。スイスロールの配合組成は以下の通りです。

For Cacao Swiss RollRequired Amount
Egg Yolk (M)3 ea.
Superfine Sugar10 gram
Whole Milk30 gram
Vegetable Oil (Canola)30 gram
Salt2 gram
Vanilla Oila few drops
Cacao Powder3.5 gram
Cake Flour30 gram
Bread Flour30 gram
Egg White3 ea.
White Wine Vinegar3 gram
Super Fine Sugar50 gram
Cacao Swiss Roll : Protein percentage has adjusted to about 10%.

調理法は、スイスロールの常法に基づいて作成しています(See→スイスロール)ので端折ります。Bain-marieで卵黄・砂糖を混ぜ牛乳とキャノラオイルを混ぜます。メレンゲをstiff peakに仕上げたのちgo back methodで混合します。最後に粉類を振るってスパチュラで混ぜでバッターの出来上がりです。

180℃で10分焼いて生地が仕上がりました。今回はフィリングにチーズクリームムースを使用しました。配合組成は以下の通りです。

For Cheese Cream MousseAmount for Use
Heavy Cream100 gram
Superfine Sugar10 gram
Cream Cheese100 gram
Peach compote 10 gram
Powdered Gelatin2 gram
Cheese Cream Mousse Recipe

ムースクリームも常法に基づき作成しています。生クリームをホイップした後、クリームチーズを混ぜ、最後にゼラチンを加えています。あとは果肉をならべて巻くだけです。速攻で作成したいときの超コンパクトなスイスロールのレシピとなっています。

Mango-Apple Puree Ice cream Parfait を作るーpart 1

パフェ01

マンゴーアップルアイスクリームパフェを作る。その1

①マンゴピューレ/アップルコンポートピューレを作る。コンデンスミルクを作る。

マンゴピューレ/アップルピューレ、コンデンスミルク(練乳)、生クリーム、ガトーインビジブルを材料にアイスクリームパフェを作ります。マンゴピューレは、単純にブレンダーで粉砕してピューレにすれば出来上がりと思うかもしれませんが、マンゴーの種類により癖が強くドリアンに近いような臭みが出てくることがあったり、甘味もまちまちですので普通に単品でピューレにすると”こんなはずじゃなかったのに”ということが多々あります。この臭みと甘味の調整にアップルコンポートをピューレにして混ぜると格段にマンゴピューレの味が改善されます。

Ingredients: 材料と成分組成

マンゴーピューレに使用したマンゴーはタイ産のマハチャノ種です。
アップルピューレに使用した白ワインはレッドウッド・シャドルネです。
使用したリンゴは”王林”です。牛乳は”酪農牛乳”です。王林を使用する理由は単に冷蔵保存が長期間可能であるからでです。アイスクリームとして長期間冷凍室に入ることを前提とした選択になります。

Mango Puree Final Volume = 170 gram
Taiwan Mango2 ea.
Superfine Sugar20 gram
Lemon Juice 5 gram
Lemon Essencea few drops
Vanilla Oil3 drops
Mango Puree : Taiwan mango which belongs to “Maha Chanok” is used.
Apple Compote for PureeAmount
White Wine75 gram
Water300 gram
Superfine Sugar80 gram
Lemon Juice15 gram
Green Apple1.5 ea.
Vanilla Oila few drops
Apple Compote : Green apple named as “OWLIN” in Japanese, is used.
Condensed MilkAmount
Whole Milk400 gram
Superfine Sugar110 gram
Condensed Milk : Stay caucious not to get burned while simmering.

Instructions: 調理法

ピューレは単にそのままジューサーにかけるのではなく、必ず加熱して作成します(これで冷蔵庫で数日は保管できますし、ノンベークドチーズケーキにも安心して使用できます)。

(1) マンゴーピューレの作成法
①マンゴーを中心部を避けて包丁で切ります。
②皮の無い側から縦横にカットを入れます。
③反り返すよう実を開き、皮に沿って包丁を入れて実を落とします。
④ソースパンにマンゴーと上白糖20グラムを加えて弱火で加熱します(加える砂糖の量はマンゴーの甘味により適当に増減します)。
レモンジュース5グラムを加えて、果実の形がなくなる程度までかき混ぜながら煮続けます。焦げ付かさないように注意が必要です。
⑥500mL計量カップに移しハンディーブレンダーで完全に液状になるまで粉砕します。
⑦もう一度、ソースパンに戻し弱火にかけレモンエッセンス数滴とバニライルを3滴加えて香りを調整します。別容器に移して冷蔵保管します。

マンゴーピューレ
Preparing for Mango Puree : ① Divide the flesh from the core of a mango. ② Dice the separated mango to give a right and left cut on the opposite site of the skin. ③ Warp and cut off the diced pulp to put it into a saucepan. ④ Add 20 gram superfine sugar and simmer it over medium-low heat. ⑤ Pour 5 gram lemon juice and simmer with stirring continuously until the diced pulp gets into thick consistency. ⑥ Transfer into a 500 mL measuring cup and electric-blend until it gets no chunky. ⑦ Return it into the saucepan. Add a few drops of lemon essence and 3 drops of vanilla oil to stir evenly over low heat. Transfer the puree into another cup and chill in a fridge.

(2)アップルコンポートおよびアップルコンポートピューレの作成法

①普通サイズの王林の皮をむき、2等分し芯の部分をスプーンで半球状にくり抜きます。各々を4分割します(リンゴ1個あたり8スライス)。これを全部でリンゴ1.5個用意します。
②ソースパンに白ワイン75グラム、水300グラム、上白糖80グラムを加え弱火にかけます。
③砂糖が完全に溶解したら、レモンジュースを15グラムとバニラオイル3~4滴加えて攪拌し火を切ります。
④スライスしたリンゴをソースパンに加え、中火で加熱します。いったん沸騰したら鍋蓋をして弱火にします。
⑤5分おきに時々攪拌し、十分にリンゴがワインシロップにつかるように注意します。約10~15分位加熱したのち、リンゴが箸で軽く突きとおせる程度になったら火を切ります。
⑥鍋蓋を除き、クッキングシートを落とし蓋として室温で冷まします。これでアップルコンポートは完成です。缶詰のリンゴと同様に仕上がります。
⑦別容器にリンゴとシロップを分けます。リンゴはジューサーに入れて粉砕してピューレにします。シロップはホイップクリームを起こすのに利用してもいいですし、ゼラチンを加えてゼリーにしたりして使用することもできます。カレーに入れるのも隠し味の一つです。もちろんこのままリンゴジュース(たぶん加熱で清涼飲料水の範疇に入るアルコール濃度に落ちていると思います)として飲んでも美味しいです。

アップルコンポート
Preparing Apple Compote Puree : ① Prepare 1.5 medium sized yellow apple and peel away. Cut into the half to scoop out the core with a spoon. Then cut into 4 portion of each ( finally, 8 divisions per 1 apple).② Pour 75 gram white wine, 300 gram water and 80 gram superfine sugar into a saucepan over medium-low heat. ③ Once the sugar has completely dissolved, add 15 gram lemon juice (100%) and a few drops of vanilla oil to stir well. ④ Turn off a burner and dump all of the divided apples into the wine-syrup. Again turn on a burner to bring it to a boil over medium heat. Once it has got boiled, put on the lid and get set over low heat. ⑤ Stir every 5 minutes to rinse the apples well into the wine-syrup for about 15 minutes. When the apple gets enough softened to pierce easily by chopsticks, remove from heat. ⑥ Remove the lid, and place 1 sheet of parchment paper as a drop lid deep inside of the saucepan. Let it cool at room temperature. The apple comport has done. ⑦ Separate the apples from the juice. Place the apples into a mixer to blend them into puree.

(3)マンゴーアップルピューレの作成

上記で作成したマンゴーピューレとアップルピューレを単純に混合するだけです。比率は好みとなりますが私は1:1の等量混合が最も美味しいと思っていますし、自家製アイスクリームまで持っていくとき最も美味しく仕上がるのがこの比率だと考えています。

(4)コンデンスミルク(練乳)の作成

パフェの最上段にアイスクリームをのせたいですので、ホイップクリームはそれを見越してコンデンスミルクで立ち上げます。アイスクリームにまで仕上げるには生クリームとほぼ同量のコンデンスミルクが必要になります。コンデンスミルクを作成する際には、必ず底の深いソースパンで弱火で加熱します。塩カラメルを作成する際以上に、何度もボイルアップしてきますので火傷しないように加熱中は常に注意が必要です。一度ボイルさせると鍋から飛び出してきますので常に木べら、またはホイッパーで攪拌する必要があります。一旦作成に入ると20-30分休憩できません。

①牛乳を400グラム、上白糖110グラムを深底のソースパンに入れて最初から弱火で加熱し続けます。写真では計量鍋を使用していますが、分量が鍋の深さの1/2を超えるとボイルすると確実に鍋からあふれ出ますので面倒でも一度にこれ以上の量は作成しない方が安全です。
②木べらで常に混ぜながらボイルアップを抑えます。完成に近くなると液体量が約1/2くらいに減ります。カスタードクリームを作る際同様に粘度が上昇したところで火を切り、すぐに別容器に入れて冷却し焼き進みを止めます(カスタードクリームの作成をマスターしていればスマートに完遂できる工程です)。容器は陶器などの耐熱容器が必要です。
③冷蔵で保存します。

コンデンスミルク
How to make Condensed Milk : ① Pour 400 gram whole milk and 110 gram superfine sugar into a saucepan over low heat. Simmer it continuously stirring with a wooden spoon or a flower whipper. Stay cautious not to get burned. Once boiling up, hot milk easily gets over a saucepan. Stir continuously to hold it in a saucepan. If boiling up many times, turn down the heat as low as you can get it settled. ② When the the hot milk get thick and a little darker, now is the time to remove from heat. It typically takes about 30 minutes with loosing a half of the volume pre-cooked. Transfer the condensed milk into a heat-durable cup and chill it in a fridge.

チョコレート苦手派流マンゴーピューレの定理:
フレッシュマンゴーピューレを市販の外国産マンゴーで作成する際、独特の臭みが出ます。青臭いっようなドリアン系に近い香りのような香りで私はこれが苦手です。レモンエッセンスとバニラオイルで多少緩和します。バナナやリンゴなどのように単にジューサーでピューレにしただけではおいしいとは思えませんので、常法としてリンゴのコンポートピューレを適量の比率で加えて香りと味を調整します。コンポートピューレを加えると格段に甘味と青臭さが改善されて美味となります。