Sponge Cakeを作る (その5-2); シフォンケーキを極める part 2-2 : 5種類のシフォンケーキサンプル( A→E )から、生地の断面構造と食感を比較し、最適な小麦粉/砂糖の配合比( high ratio)と卵黄/卵白混合比を決定、シフォンケーキのオリジナルレシピを完結する。

modified chiffon cake

基本的なシフォンケーキの配合比を変更してオリジナルなシフォンケーキを作成しにいきました。食感や卵黄の風味などそれぞれ好みがあると思いますので少しライトで引き締まった食感のシフォンケーキに仕上げてみました。

まずは前回の色々な卵黄:卵白の配合比から美味しそうなスポンジに発展しそうなベースの生地をチョイスします。略号はEY: 卵黄、EW: 卵白、PSS: 粉砕上白糖、CT: クリームオブターター、VO: バニラオイル、BP: ベーキングパウダーです。作成方法はシフォンケーキ標準レシピの常法に従って5種類のサンプル生地( A→E )をφ 6 cmのラメキンで焼成しました。

A→Eまでの断面を観察します。A: EY: EW =0:5、B: EY: EW =1:5、 C: EY: EW =2:5、D: EY: EW =3:5、E: EY: EW =4:5と左から右へ並んでいます。D,Eは焼き時間を延長する必要があり、Eは構造強度が強く質感があるためクッキングペーパーの隙間を破って膨張したため裂けました。

Cut-surface of sample cakes with the various combination of egg yolks per egg whites : Figures correspond sample A to E from left to right. Sample A is a typical angel food cake. The ratio egg yolks per egg whites is; 0 in A, 1/5 in B, 2/5 in C, 3/5 in D, 4/5 in E. Unfortunately, sample E ruptured during oven-bake.

5種類のサンプルからサンプルCをチョイスしました。触感がエンゼルフードケーキに近く、焼成した卵黄の食感も程よい感じでBPによる縦方向の引き延ばしでさらに口当たりの改善が得られそうな印象でした。下図の中央左はエンゼルフードケーキ、中央右は基本のシフォンケーキ(BP使用)の断面、右図がサンプルCの断面です。BPによりCの断面がどのように変化するか大まかな方向は予測できそうです。

The sample C was selected for its modification. I assumed that the sample C will change its texture into that close to a typical chiffon cake plus an angel food cake with using baking powder.

サンプルCをベースにオリジナルなシフォンケーキの配合を考えました。卵黄:卵白の比率は2:5前後をチョイスします。これを軸に水分/小麦粉比(バッターの粘度とベーキングパウダーの効果に影響)、砂糖(上白糖)/小麦粉(>1(0.75)のhigh ratioに収める)に計算をして微調整します。水分比のカギになる牛乳(換水値90)の量は卵黄混合液に小麦粉を少量ずつ混合し、バッターの粘度(consistency)を見ながら少しずつ補充した結果、total 40 ml加えました(換水率からの理論値は10 ml相当です)。薄力粉の総使用量は102 g となりました。配合組成を下記に示します。今回作成したバッターをChiffon C、前回作成した基本のシフォンケーキをChiffon N, エンゼルフードケーキをChiffon Zとし、教科書的なシフォンケーキをchiffon Tとしています。C, N, Zはφ18cmのケーキパン用の用量(実測値で単位はグラム(g))で、Tは小麦粉を100とした時の配合比で示します。略号はPSS: Powdered Superfine Sugar, GS: Granulated Sugar, CT: Cream of Tartar, VO: Vegetable Oil, BP: Baking Powderです。

IngredientsChiffon C Chiffon N Chiffon Z Chiffon T
Cake Flour10213060100
PSS (GS)841046081 (108)
Whole Egg143
Egg Yolk52 (2.8 ea)74 (4 ea)
Egg White226 (7 ea)173 (5 ea)210 (5 ea)
CT31.331
VO405240
Water (Milk)(40)(104)80(88)
Salt2.02.512
BP454
Vanilla Oila few dropsa few dropsa few drops
Almond Essencea few drops
Baking Trick170C x 40 minutes 170C x 55 minutes 170C x 35 minutes
Blending Ratio of the Chiffon Cake C : Chiffon C → modified version (new), Chiffon N → conventional chiffon cake previously made, Chiffon Z → basic angel food cake, Chiffon T → basic chiffon cake (from text book)

入手した卵による誤差が微妙に出てきますので実測値だと同じ2個でも変わってきますので卵黄重量は、このシリーズの初期値である18.5 g/1個で統一してカウントしなおしています。これにあまりこだわりすぎるとお菓子作りが嫌になってきますのでほどほどの落とし所にしました。卵黄/卵白重量比では23%位になっていますので少し軽い食感に仕上がります。濃厚クリームやチョコレートグレーズなどで少しこってりしたフロスティングをしてもしつこく感じることはなさそうです。

Instruction: 調理法

シフォンケーキ作りの常法に準じますので端折ります。
①卵黄3個分、粉砕上白糖42グラム、牛乳40グラム、キャノラオイル40グラムを耐熱ボウルに入れ、Bain-marieで混合します。
②薄力粉102グラム、ベーキングパウダー4グラムを少しずつ篩い、ホイッパーで混ぜて安定した乳化状態にします。少し粘調ですがグルテンが析出してくるほどではないです。
③7個分の卵白にクリームオブターター3グラムを加えて、電動ホイッパーで泡立てします。粉砕上白糖を加えstiff peakのメレンゲに仕上げます、
④go back methodにしたがい両者を混合し、均一な生地になったら焼型に注ぎます。多すぎるようならラメキンに注いでカップケーキのように一緒に焼きます。ラメキンは170C x 20分、チューブパンの方は170C x 40分焼きます。
⑤ラメキンのケーキは熱いうちにパレットナイフで側面をぐるっと切り離してお皿にひっくり返して抜き出します。これで焼縮みは最小限になります。チューブパンはひっくり返してマグカップの上で冷まします。

Modified chiffon batter: Place 3 egg yolks, 42 gram powdered superfine sugar, 40 gram oil, and 40 gram milk into a middle bowl over Bain-marie and mix well. Shift 102 gram cake flour and 2 gram salt, 4 gram baking powder over the egg yolk mixture,and whisk until well incorporated. Place 7 egg whites and 3 gram cream of tartar in a metal bowl, and electric-whisk until soft peak form. Gradually adding the powdered superfine sugar, electric-whisk until stiff peak form. According to the go back method, combine the egg yolk mixture and the stiff peak meringue to fold it gently until it gets smooth and even. Pour the batter into the tube pan and oven-bake at 170C for 40 minutes.

膨張率から考えて、チューブパンに注ぐバッターの量は高さが2/3位に届くくらいが丁度いい感じでした。ラメキンで焼いたものは形、触感もなかなか行ける感じでしたので相性のいいフロスティングを特別に何か考えたいところです。

シフォンケーキのほうは、スポンジの味に影響しないようにパイナップルとフォンダンでトッピングしようと試みましたがちょっとした油断でフォンダンがオレンジリキュールカラメルになってしまいましたが、結果オーライということで完成です。

Final version of the modified chiffon cake

チョコレート苦手派流オリジナルシフォンケーキの配合組成は、
薄力粉 102グラム、粉砕上白糖 84グラム、卵黄 3個、卵白 7個、クリームオブターター 3グラム、植物オイル 40グラム、牛乳 40グラム、塩 2グラム、ベーキングパウダー 4グラム、バニラオイル 少々
オーブンタイム 170℃ 40分
となりました。

Sponge Cakeを作る (その3); スイスロール(Swiss Roll)を極める part 2: 前回決定したスイスロールの生地のタンパク濃度(6~7%)をベースに充填油脂として植物油の代わりにバターを加えることで口当たりを改善、重厚感あるオリジナルな配合黄金比を決定

改良スイスロール

スイスロール(Swiss Roll)を極める part 2

前回、見栄えと巻きやすさから求めた小麦のタンパク濃度は、6~7%と暫定しましたので、sample C (タンパク濃度6.2%)をベースにして口どけと重厚さを改善しに行きました。

したがって、全卵E: Egg)、上白糖S: Superfine sugar)、小麦粉F: Flour)、油脂O: Oil (vegetable oil))、保湿用の水分L: liquid)と略号設定すると

基本骨格の黄金比(重量比(gram ratio))は、E : S : F : O: L = 16 : 6 : 6 : 3: 3

と暫定しました。使用する卵の重量の1/3~1/4量の砂糖(上白糖ですので注意)と小麦粉(厳密には粉類全体)を等量混合し、さらに粉の重量の1/2量の植物油と希釈液(保湿確保のための液体;牛乳、水、生クリームなど)を加えたものが美味しいロールケーキに値する生地ということで、この辺のさじ加減がセンスとして身に着けばレシピの束縛から解放され素人でも自由度の高いオリジナル作成に踏み出せるのではないかと思いました。

タンパク濃度6.2Pロール
<前回作成した小麦粉のタンパク濃度を6.2%に調整して作成したSwiss Roll>
Previously baked Swiss roll, the sponge cake of that was adjusted it’s protein concentration into 6.2 percent,

さらに小麦粉のタンパク濃度を変更することで歯ごたえ(テクスチャー)を調整することができタンパク濃度が高いほど歯ごたえがよく、低いほどふわふわ感がでることもわかりましたが、断面の見栄えのよいスポンジ構造が得られるタンパク濃度は6~7%にあるようです。見栄えもよく歯ごたえも重厚さもあるものを作り出すにはこのタンパク濃度から改良していくのが近道と考えます。前回の断面像を見てどう改善すれば重厚な味が得られるかを考えるとき、このハチの巣状の気泡構造の中に重厚感を押し出す要素を詰め込むのが最も簡単な解決手段と考えられます。何を詰めるかですが、重量保持ができて濃厚さが保てるもの、おあつらえ向きなのがバターです。おまけに冷蔵庫に入れると少し硬度が上がるはずですので歯ごたえも改善することが予想されます。

そこで今回オイルをバターに置換してみました。置換量は小麦粉の重量(粉類の全重量ではありません)と等量にしてみました。バターを加えることで脂質の薄層が形成されスポンジ内部の水分蒸発が抑制されるはずですので加えるのであれば粉全体ではなく、使用する小麦粉の重量と等量混合で十分に効果を引き出したいと考えます。ただし、パウンドケーキのように全卵と等量置換すると明らかに焼き上がりの生地は硬化しますのでせいぜい全卵の半分重量が最大用量と考えました。卵の重量実測値から計算の簡略化をかねて、 小麦粉のタンパク濃度を7%に引き上げました。使用する薄力粉の重量=バターの重量(実質上の100%等量置換)となるように置換しますと、結果的にはオイル+保水分画(=粉の重量)の75%をバターで置換するきれいな置換率となりました。実際の焼く前の生地の流動性から評価すると保湿水は加える必要なく”0″でもよかったかな?という印象でした。

Ingredients: 材料と配合組成

材料配合組成は下記のとおりです。上記のごとく、小麦タンパク濃度は7%に調整しました。卵はegg yolk 4個で77グラム、egg white 4個で136グラム、 total 213グラムでしたので砂糖は80グラム, 粉類(薄力粉60グラム、コーンスターチ20グラム), 牛乳20グラム、バター60グラム、塩2グラムで配合しました。 バターの略号をB(Butter)として、計算上最終的な配合比 は、E : S : F : B: L = 10.5 : 4 : 4 : 3: 1となりました。

MaterialsAmount: for 26 x 26 x 2cm square pan
Egg Yolk4 ea
Superfine Sugar60 gram
Whole Milk for dilution liquid20 gram
Salt2 gram
Cake Flour60 gram
Cornstarch20 gram
Salted butter60 gram
Egg White4 ea
White Wine Vinegar3 gram
Superfine Sugar20 gram
Baking time180C x 10minutes
Original Swiss Roll Batter Recipe: When it’s assumed that Egg Yolk →E, Sugar →S, Flour →F, , Butter →B, Liquid →L,, E : S : F : B: L equals to 10.5 : 4 : 4 : 3: 1.

生地の作成法はは前回同様で標準的な別立て法に基づき作成しましたので詳細は割愛します。ただし今回はバターが加わりますので、バターは湯煎で完全に液化し、メレンゲと卵黄混合液を混合した最終段階で加え、丁寧に混合しました。その後オーブンで180℃x 10分焼き上げました。

タンパク濃度7.0%の生地
<タンパク濃度7.0%に調節し、バターを60グラム加えた生地のオーブン調理前後>
The batter, adjusted it’s protein-percentage into 7.0 with adding 60gram butter, was oven-baked at 180C for 10minutes until the color of the surface got golden brown.

完成した作品は、蜂巣構造がタンパク11%の時に見られるのと同じくらいにしまっていましたが保湿感も弾力性も6.2%のロールケーキを上回っていました。いわゆる”モフモフ”でかつ重量感がずっしりとあります。しかしながら、スポンジ骨格を支えるタンパク濃度が7%ですと壁面の重量が不釣り合いに増加したことにより円筒状に巻いても最終的には楕円形の底面に至る様でした。巻く際には充填するフルーツを減らしてクリームを少し薄層にしたほうが綺麗に巻けるものと思われました。最終バージョンのロールケーキ において焼き色、重量感、保湿感の全てが改善され、濃厚さが加わっていました。十分満足のいく改善が得られたものと自己評価しました。下図写真左はタンパク濃度6.2%、右は7.0%およびバターに油脂を置換して食感の改善を試みた作品です。蜂巣構造内にバターが充填されたのがはっきりと見て取れると思います。

ロールケーキ の断面比較
スイスロールの拡大断面比較:(左)タンパク濃度6.2% (右)タンパク濃度7% + バター
蜂巣構造の中にバターが入りこんで重量感と保湿が改善されているのが見てとれます。
Cut surface of the Swiss roll: The left picture shows the cut surface of the roll containing 6.2 percent protein in its sponge cake, and the right does that of 7.0 percent protein and additional butter. Butter displaced the pneumatic space, and that attained moist and rich bulky taste.

食べごろサイズにカットしてみると、色調も変化(黄色調から白色調に)、表面の焼き上がりも食欲をそそる褐色調となっています。

ロールケーキ 断面比較2
スポンジが黄色調の方が6.2%、白色調の方が’7%+バター
Converting the previous recipe(6.2%) into the present(7.0% plus butter), the color of cut surface turned yellowish to pale and the color of surface got more brownish that stimulates the appetite.
最終バージョン
一番黄色調なのがタンパク濃度11.2%, 中間が6.2%, 褐色調なのが7.0%+バター
3 types of the rolls’re shown. The most yellowish corresponds to 11.2 percent protein concentration, and the most brownish does to 7.0% plus butter.

以上より、チョコレート苦手派流オリジナル定理としてのロールケーキ生地の材料配合黄金比を、
E : S : F : B: L = 10~11 : 4 : 4 : 3: 1
と決めました。

簡単には、卵(Mサイズ)4個、薄力粉60グラム、コーンスターチ20グラム、上白糖80グラム、バター60グラム(含塩)、牛乳20グラム、塩2グラムが基本骨格となります。

Sponge Cake を作る (その1); 基本のスポンジケーキを作る: 美味しいスポンジケーキの配合組成を考えるにあたり、まず等温不可逆過程における卵白の泡起性と水蒸気圧によるスポンジケーキの膨張性変化、配合組成の関係から探って黄金比決定の足掛かりを作る。

sponge cake tower

基本のスポンジケーキ : Basic Sponge Cake

スポンジケーキは全てのケーキの土台となる基本ですが、これが美味しいかどうかにより出来上がり作品に大きく影響しますので、妥協のできない重要なアイテムです。トッピングやフィリングとの相性を考えつつ、いかにして、口溶けの良い、美味しいものを持ってくるかと常に悩むところでもあります。という事で、今回から美味いスポンジケーキを作る方法を探っていきたいと思います。自由度の高い配合組成を追求して行きます。

まずはスポンジケーキの基本組成から根本的に考えます。スポンジケーキは、卵、小麦粉、砂糖を攪拌ー混合することにより出来上がる生地(batter : バッター)を加熱調理することにより形成されるスポンジ状の焼き菓子で、その生成に卵の起泡性を利用して得られた空気の熱膨張と水蒸気圧を利用します。スポンジケーキの材料で泡気性を示すものは卵白のみでありその他は全て気泡維持を抑制する方向に作用するはずですので適切な混合比が存在するはずです。いろんなサイトで汎用スポンジケーキのレシピを散見しますと、ほとんどは重量比で卵(E):小麦粉(F):砂糖(S)=1:1:1〜2:1:1くらいの範囲に収まっていてよほど変則的な作品でない限り小麦粉(F)と砂糖(S)の分量は同じで、卵(E)の分量をこれに対して増やすかどうか程度のアレンジに留まっている様です(ただし卵黄、卵白の配合分量は様々です)。これに油脂としてBatter(バター)を加えることでほとんどのauthorは口どけが良くなると表現されていて卵の重量の10-30%程度のバターを加えたバタースポンジケーキに仕上げている様に伺います。美味しいスポンジケーキというサブタイトルで色々サイトアップしてある中で最も頻繁に見る配合比は、E:F:S:B = 10 : 5 : 5 : 2前後のジェノワーズスポンジケーキを踏襲した配合でこれに保湿のための水分としてミルクや生クリームなどを加えたものである様でした。そこで恐らく流行の美味しいスポンジケーキの配合黄金比は、E : F : S : B =10: 5 : 5 : 2と考えて良いのだろうと考えました。ジェノワーズを踏襲しているのでバターの比率が低いのだろうと推定しましたが、シフォンケーキでオイルを置換する際に最初の投稿記事で油脂の含量比を5くらいにまで引き上げると口溶けと香ばしさが圧倒的に良くなることは経験していますのでベーキングパウダーを加えてバターの含量比を小麦粉の60〜100%位まで上昇させてみても良いのかなとも考えました。ちなみにE : F : S : B = 1 : 1 : 1: 1に組成配合したものの代表格がビクトリアスポンジケーキです。今回は材料配合の基本骨格の黄金比を公式化する?を考えてみました。

基本骨格となる黄金比を利用してロールケーキ(Swiss Roll)用の角形のスポンジケーキを焼いてみました。

Ingredients: 材料と配合組成

材料はいつもの使用しているものです。小麦粉はplain flour (薄力粉:強力粉=1:1のブレンド)で統一しました。卵の総量が約165gramでしたのでグラニュー糖換算で約82gramの糖を加えることになりますが上白糖換算で60gramに減量できますので、小麦粉=上白糖=60 gramとしました。油脂はキャノラオイルを30gram使用し水分調整に牛乳(酪農牛乳)30 gramを加えシンプルで綺麗な比率での配合組成に設定しました。

VanillaChocolate
Egg Yolk (M)33
Superfine Sugar40 gram40 gram
Whole Milk30 gram30 gram
Vegetable Oil30 gram30 gram
Dark Chocolate12 gram
Salt2 gram2 gram
Vanilla Oilany you wantany you want
Cacao Powder12gram
Plain Flor60 gram48 gram
Egg White (M)3 3
White Wine Vinegar3 gram3 gram
Superfine Sugar20 gram20 gram

Procedure: 手順

①クッキングシートから26 cm x 26 cm x 2 cmサイズの正方形の底面を持つ紙型を作成します。オーブンを170℃で予熱しておきます。
②冷蔵庫に冷やしておいた全卵を卵黄と卵白に分け、卵白は出番まで冷蔵庫に冷やしておきます。先に60グラムのplain flour(薄力粉:強力粉=1:1混合)を振るっておきます。カカオパウダーを加える場合はカカオパウダーを12グラム、その分plain flourを減らして48グラム混合して前もって別容器に振るっておきます。
③卵黄3個分(約60グラム)、上白糖60グラム、常温の牛乳30グラム、塩2グラムを中型耐熱ボウルに入れBain-marieでフラワーホイッパーを用いて攪拌します。
④卵黄混合液に30グラムのキャノラオイルとバニラオイルを数滴加えて十分に混ぜます。ダークチョコレートを生地に混ぜたい場合はキャノラオイルに12グラムのダークチョコレート(カカオパウダーと同量)を混ぜて湯煎で溶かして混ぜに行きます。
⑤メレンゲ混合時のロスを最小限にするため、ここで小麦粉(または小麦粉ーカカオパウダー)を篩って卵黄混合液に混ぜに行きます。乳化を安定した状態にしておいて次のメレンゲ作成に移ります。

procedure1
Pictures of upper row : for chocolate sponge cake, lower row: for vanilla sponge cake
① Make a square-shaped paper mold which has 26 cm x 26 cm x 2 cm (hight) in size with using a cooking paper. Preheat the oven up to 170C. ② Prepare cold eggs chilled in a fridge. Separate egg yolks from egg whites. In advance, shift 60 gram plain flour in a bowl. If applying cacao powder, mix 12gram cacao powder and 48 gram plain flour. ③ Place 3 egg yolks and 60 gram superfine sugar, 2 gram salt in a middle bowl over the saucepan with simmering water ( Bain-marie), and beat until the sugar is completely dissolved. ④ Remove from heat. Add 30 gram vegetable oil (Canola) and a few drops of vanilla oil and mix well. If mixing dark chocolate, melt 12 gram chocolate into the vegetable oil in a double boiler. ⑤Sieve the flour over the egg yolk mixture and whisk until well incorporated to get stable in emulsion.


⑥メレンゲはseparation forming methodで泡立てします。 メタルボウルに卵白3個分(約120グラム)に白ワインビネガーを3グラムほど混ぜ、電動ホイッパーで低速でsoft peakまで攪拌します。残りの1/3量にあたる30グラムの上白糖を2回分に分けてメレンゲに加えながら中速~高速で電動ホイップします。stiff peakに到達した時点で完成です。

procedure02
⑥ According to the separation forming method, pour 3 egg whites and 3 gram white wine vinegar into a metal bowl. Electric-whisk at low speed until soft peak form. Gradually adding 30 gram sugar in 2 batches, continue to electric-whisk until stiff peak form.

⑦go back methodでメレンゲと卵黄混合液を混ぜていきます。最初の1/3量のメレンゲを卵黄混合液に投入し十分にスパチュラで混ぜます。次にメタルボウルのメレンゲに全量戻して丁寧にスパチュラで均等になるまで混ぜます。
⑧天板に紙型を置き、生地を流し込みます。何回か天板を軽く小突いて大きな気泡を追い払っておきます。表面が落ち着いたら直ちに170℃で25分ほどオーブン焼きして完成です。

prodedure03
⑦Following go back method, dump 1/3 volume meringue into the egg yolk mixture and fold it until well incorporated. Then, return it to the meringue in a metal bowl, and gently fold evenly. ⑧ Set the paper mold on a cooking plate and pour the batter into it. Flip it several times to remove large bubbles. Immediately oven-bake at 170C for about 25 minutes.

この作成法では問題点が生じました。香ばしさは問題ないですが仕上がりの生地が硬すぎです(保湿の問題もある様でした)。慎重にタオルを用いて筒型をつけようとしてもヒビが入るレベルのでしたのでロールケーキの生地としては不合格です。焼く前の生地の水分量は適度だと思えましたが、焼きあがったものはパサつき感がありましたので次回この問題点を克服に行きます。問題点を改善するには、①火入れの温度を180~190℃に上げて短時間(半分の10分前後)で焼き上げることで水分の蒸発を減少させる。②小麦粉のタンパク濃度を6%台(バイオレット相当)まで段階的に落とすことを試みる予定です。割れずに誰でも簡単にきれいに巻ける美味しい生地の公式を導きに行きたいと思います。

sponge cake fv
Here is the final version shown. The left picture corresponds to the chocolate sponge cake, right does to the vanilla (plain) sponge cake, respectively. They’re well done, but a little bit firm to make a roll. I figured it’ll require lowering the protein concentration to add cornstarch and shortening the baking time to expose higher temperature.

ということで今回はタワー状に2種類のスポンジケーキを積み上げてみました(単に建設中のマンションが目線に入ったせいです)。中央にはクレームシャンティを用いて、バナナとキウイの薄切りの抱き合わせをフィリングに使いました。生地の接着には冷蔵庫に転がっていたアプリコットジャムを使用しました。なかなか面白い味に仕上がりました。

sponge cake tower
The sponge cake towering.