French Choux(フレンチシュー)を作る (その2)

Chiboust cream

次にCrème Chiboust : クレームシブーストを作ります。

シブーストクリームは、Crème Patissierre(クレームパティシエール)とイタリアンメレンゲを混ぜ合わせて完成します。材料は、基本のその2を使います。

まずはCrème Patissierre を完成させます。今回はシブーストクリームの分量です。
バニラオイルを用いることを前提にしています(バニラビーンズを使用する場合は①の時点でバニラビーンズを牛乳と共に投入します)。レシピは以下の通りです。

①牛乳をsaucepan(ソースパン:シチュー鍋)に分量分入れます。(*動画撮影し易い様にステンレススチール計量鍋を使っています)
②弱火に掛けて、一度沸騰させます(牛乳を張った面の周囲に軽く泡が立つくらいまでです=80℃前後になります。rolling boilはやりすぎです)。
③この間に、耐熱ボウルに卵黄と砂糖、小麦粉とコーンスターチ を分量分入れてムラなくクリーミーになるまでホイッパーで混ぜます(泡立てる必要は全くありません)。

egg cream
Egg Yolk Cream

④下の画像の様に少しずつホットミルクをホイッパーでかき混ぜながらゆっくりなじませていきます。この時一気にホットミルクを注いだり、かき混ぜを中断するとスクランブルエッグになってしましますので注意が必要です(この一連の手技をEgg Tempering(卵のテンパーリング)といいます)。

Egg tempering01

⑤すぐにソースパンにエッグクリームミルクを全部戻します。
⑥バーナー点火(中火)、ホイッパーで常にグルグルかき混ぜながらミルクの粘度が急上昇したところで火を切ります。この時のタイミングの見極めが少し難しいです。グルグルかき混ぜるのは鍋底の高温部位での焦げ付きを防いで液体温度を均等に保つためです。

Making Custard
While making custard, remember to continue stirring vigorously.

⑦この後、1~2分ホイッパーでかき混ぜで焼きこみの仕上げを行います。この時点でまったりした感じになっていれば成功です(自分の好きな粘度でかき混ぜを止めます)。ここからのステップはスピードが必要です。時間がかかると鍋底にカスタードが焦げ付きます。

⑧すぐに他の容器に移してホイッパーでかき混ぜます。これはこれ以上の焼き進みを止めるためです。(元の耐熱ボウルでもいいと思いますが不潔操作が多い時はお勧めしません。ちなみに私は耐熱ボウルに戻します。理由は単にボウルの数が少ないからです。)

Complete Custard
Custard is almost done

⑨ここで混ぜ物をする場合は一気に投入します。バニオイル、ブランデー、ワイン、食用色素等混ぜたいものをすべて投入します。これもカスタードの冷却を補助してくれます

⑨さらに熱反応を停止させるために冷却します。氷水で冷やすのが定石ですが、この方法はボウルの底表面しか冷やせませんので私は嫌いです。このステップを飛ばします。

⑩サランラップをカスタードの表面にできるだけ空気が入らない様に貼ります(空気と接触した部分はあたかも皮膚の様に硬く変化します)。そしてこのまま私は冷蔵庫に突っ込みます。最も失敗しない冷却法だと考えています。

Custard wrapping
Plastic-wrapped

これでクレームパティシエールは完成ですが、あとでイタリアンメレンゲと混合しますので冷やしすぎない様に注意が必要です。40℃位まで下がったら冷蔵庫から出します。両者を混ぜるときには温度がだいたい等しい必要があります。

最後にEgg temperingとCustardの混ぜ方を短い動画にしました。

Egg Tempering
Making Custard

いかがでしょうか?
(今回動画編集に用いたソフトはwondershare社のuniConverterです。)
今回はここまでです。次回はイタリアンメレンゲからです。