①次に甘味料の置換公式です。グラニュー糖、上白糖、はちみつ、メープルシロップ、ケーキシロップなどとの変換式です。
下図によく行う変換割合を図示します。グラニュー糖の甘さを力価9としています。
グラニュー糖 | 上白糖 | 蜂蜜 | メープルシロップ | ケーキシロップ | 水飴 | |
力価 | 9 | 12 | 36 | 8 | 8 | 8 |
使用例 | 8gram | 6gram | 2gram | 9gram | 9gram | 9gram |
上白糖を用いれば理論上はグラニュー糖の3/4の量を用いればよく、コストもカロリーも抑えることが出来ます。注意が必要なのはメープルシロップで上白糖を全置換すると水分量が大量になるのでメニューから水分を減らして調整する必要が出てきます。ちなみに、私は味薄めのメープルシロップ味が好みなので力価換算せずそのまま水分置換します。
②次はベーキングパウダーと小麦粉の比率です。
Baking powder 3.5 gram / 1 Cup Flour (約120gram)
が標準公式です。またBPは小麦粉:水分=1: 1〜0.75の時に最大効力を発揮します。
(参考)Kitchen Conundrums with Thomas Joseph, Everyday Food
③最後に小麦粉のたんぱく濃度調整です。
一般に海外レシピにあるBread Flour(強力粉に相当)は12〜14%のタンパク濃度であり、Cake Flour(薄力粉に相当)は5〜8%のタンパク濃度と言われています。タルトやパイを作るのに適したPastry Flour(中力粉に相当)のタンパク濃度は8〜9%と言われています。これはCake Flour : Bread Flour = 5:3の比率でブレンドすることで作ることが出来ます。またPlain Flour =All-purpose Flour(単にFlourと書いてあればこれのこと)は、C : B =1:1でブレンドすれば良いことになります。またよく海外のレシピで見かけるSelf Raising Flourという代物は、Cake Flour 125gram + Salt 3gram + Baking powder 7gramをブレンドしたものの様です。この辺りを踏まえた上で自分で好きなタンパク濃度にブレンドすれば数学の様に自由度が広がります。またCake Flourをさらに希釈する時はcornstarchやrice powderを使えば良いことになります。
Pastry Flour = 5 Cake Flour + 3 Bread Flour
Plain Flour = 1 cake Flour + 1 Bead Flour
Self Raising Flour= 125 gram Cake Flour + 3 gram Salt + 7 gram Baking Powder
が標準公式となります。
(参考)Kitchen Conundrums with Thomas Joseph, Everyday Food