陽電子放出断層撮影(Positron Emission Tomography : PET ) / F-18 Fluoro-Dexy-Glucose Positron Emission Tomography: FDG PET, PET CT)
グルコースの2位の水酸基(0H)を陽電子放出核種のフッ素(18F)で置換したものをF-18FDGと呼びますが、この放射性同位体はグルコース同様に細胞内に取り込まれます。グルコースの代謝活性の亢進した炎症細胞や癌細胞に強く集積する特徴を利用して肺癌などの診断やリンパ節転移、遠隔転移巣の検出、心臓サルコイドーシスなどの診断に利用されています。ただし、糖尿病患者の場合は、集積が低下して診断が困難な場合があります。F-18FDGから放出される陽電子の体内分布をPETカメラで画像的に捉えて診断を行う検査をPET検査と言います。同時にCT撮影を行うと3D再構築画像が得られますがこの検査をPET CT検査と言います。
目的:主に癌の診断、転移巣の検出 (他の画像診断で診断が困難なもの)、難治性部分てんかん(外科手術の必要なもの)、心サルコイドーシス
準備:癌診断目的の場合は、撮影前5〜6時間の絶食
心臓の撮影の場合は、撮影前12時間以上の絶食
方法:3D画像診断には、2〜5 MBq/kgのFDGを静注して投与後60分から撮影を開始します。