Case 05; IPH: 肝内門脈分枝閉塞により高度の門脈圧亢進症 (presinusoidal portal hypertension) に至る特発性門脈圧亢進症(指定難病92)の検査法と画像所見、特にDCECT / MRI 画像の特徴と診断/治療に関してと1ケースレポート

③IPHの症例呈示

[PH] : 数年前に検診で血小板減少症を指摘された。
[PI} : 飲酒量は機会飲酒程度で、アルコール換算で20g/day以下であったが、アルコール性肝障害を疑われ禁酒指導と経過観察を受けていた。
[CC} : 血小板減少(7万/μL)
血液検査では血小板減少と軽微な貧血を認める以外異常所見は認めない。

[MRI画像] 著明な肝内門脈の拡大と周囲浮腫、肝臓表面(外套部)の萎縮、中等度の脾腫を認める。T2画像では肝表面はややさざ波状にも見える。

T1強調画像
T2強調画像

[DCECT画像]外套部の萎縮と末梢門脈分枝の描出不良を認める。右葉では一部肝静脈の早期描出が認められる。

DCECT画像

 Uploaded on August 10, 2018.

(参考文献)
1. 深沢 正樹, 二川 俊二. 特発性門脈圧亢進症の概念と変遷の現状. 肝臓 2000; 41(1): p5 – 15.
2. Boyer JL, Sen Gupta KP, Biswas SK, et al. Idiopathic portal hypertension. Comparison with the portal hyper- tension of cirrhosis and extrahepatic portal vein obstruc- tion. Ann Intern Med. 1967;66: p41-68. 

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個々の症例のデータ、画像の引用または転載を一切許可しない。

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