Case 04; GA: 胃アニサキス症は、アニサキス幼虫(ほとんどはAnisakis Simplex)の感染した魚を生食することにより引き起こされる胃粘膜のアレルギー反応である。ほとんどのケースが、生食12時間後に重度の腹痛、嘔気を主訴として発症する。上部消化管内視鏡検査によりアニサキス虫体を確認できれば確定診断となる。内視鏡検査で確定診断できた1ケースレポート。

③症例

Case
[CC&PI]:自前で調達した鯖を昼食として刺身で食べた。深夜より強烈な臍上部痛を自覚。
[PE} : 心窩部に圧痛を認めたが、腹膜刺激兆候などの危険なサインは認めず。

[内視鏡画像所見]:胃体中部の鄒壁肥厚を認めこの部位にアニサキス虫体を1体、胃体下部後壁側にも1虫体存在が確認できる。幽門前庭部は発赤、糜爛所見が目立ち、やや浮腫状に見える。生検鉗子にて虫体を摘出した。

上部消化管内視鏡画像

参考文献:

1. Sohn WM, Na BK et al. Anisakiasis: report of 15 gastric cases caused by anisakis type I larvae and a brief review of korean anisakiasis cases. Korean J Parasitol 2015; 53(4). p465-470
2. Audicana MT, Kennedy MW. Anisakis simplex: form obscure infectious worm to inducer of immune hypersensitivity. Clin Microbio rev 2008. p360-379

個々の症例のデータ、画像の引用または転載を一切許可しない。

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