COVID19 2022 地域住民の皆様へ No.2:発熱外来受診に関しての注意

①いわゆる”みなし診断”、”自己観察”について

東京を中心とした感染のHot Spotでは感染者の家族に発熱、咽頭痛等の症状を認める場合”みなし診断”で検査をしなくても医師が陽性者と診断して良ろしいといった形式が導入され、重症化リスクが低い場合は、自己検査キット陽性(または陽性疑い)の場合は医療機関を受診することなくご自身で自宅隔離(自己観察)でよろしいとなっているようですが、オミクロン株が主体の東京基準での物言いいですので全国基準として公認されているわけではありません。各自治体の方針がありますので誤解のございませんようお願いいたします。基本的にきちんと除外診断を受けていただき、不必要な隔離を回避していただけましたらよろしいかと存じます(ただし、インフルエンザと診断された場合はある一定期間出席/出勤停止は必要です)。また、オミクロン/δ亜種の混合比は各県で様々ですのでオミクロン株だけが流行しているわけではありませんし、遺伝子解析も現時点では診断後重症化した症例のみのに絞られてきておりますようですので感染確定時、都合の良い思い込みをなさらないように注意願います。また、無症状の方が安心のために受けるPCR検査や抗原検査はできる限り控えて頂き、検査前確率の低い検査でキットを無駄に消費しませんよう協力願います。オミクロン株の潜伏期は2日ほどに短縮していますので感染したのではと心配になる事象が発生した場合、2日ほどで比較的派手な症状(38℃前後の熱発、咽頭痛、頭痛などの感冒症候)がご自身で確認できるはずです。潜伏期が短い分、心当たりのある接触から2日間の自主隔離で多くの発症前感染伝播を阻止できるはずです。この点ではδ株より対策しやすいはずですが軽症だとういう認識が先行してしまったためか、感染者のオミクロンに対する病識が第5波の時より随分ラフになっている印象を受けます。感染予防対策は皆様申し分なく励行されておりますようですので今一度症状発現前後2日間の行動に注意下さいますようお願い申し上げます。

②PCR検査の結果報告の遅れと迅速抗原定性検査について

現在PCR外注検査(岡山医学検査センター)の結果報告が3日程遅延する状況となっておりますので、保健所からの指定PCR検査以外は迅速抗原検査を主軸に検査しております。オミクロン株感染の受診割合が増えたことが影響しているのかもしれませんがδ株が主体と言われていた第5波の時よりも短時間でくっきりと反応が確認できることが多くなっています。有症時の鼻咽頭ぬぐい液を用いた抗原定性検査はPCR検査の感度と大差ありませんのでPCR検査の遅れをカバーできる状況にあります。主軸の判定検査は迅速抗原定性で行い、陰性ではあるが症状からCOVID19感染症が疑わしい場合のみPCR検査で補助診断を行なう方針としております(現時点のところ、抗原定性検査陰性の症例は全てPCR検査も陰性です)。しばらくPCR検査は遅延状態が続くと思われますので、状況をご理解下さいますようお願い申し上げます。今後の抗原検査キットの供給状況にもよりますが、可能な限り盲目的診断は回避したいものと存じますので、企業等の事業主様には受診者に検査方法をPCR検査のみに限定されませんようお願い申し上げます。早期確定診断をつけることにご協力願います。
無料検査廃止に伴い、2.15現在、PCR検査結果報告の遅れは解消されています。ほぼ今まで通りにご利用いただけます。

注意)最近、38℃以上の発熱等の顕著症状を示すにもかかわらず迅速抗原検査陰性症例が認められるようになってきました。このような症例ではPCR再検によりCT値32-35くらいの低ウイルス量陽性で確認されています。このような症例は周囲への感染伝播リスクが小さい症例と考えられますがこのような症例が増えてくると感染拡大制御に関して新たな局面を迎えると考えられ感染制御に困難をきたす可能性があります(検体採取手技依存度が問題となり、適切にかつ十分な検体を採取できないとPCRで陰性と判定される可能性あり)。感染者の数がプラトーを形成して高止まりする原因の1つとも考えられます。オミクロン株の感染力は今までで最大と考えられますが、ほぼ会話時に鼻腔からエアロゾルを吸い込むことで感染が成立していると考えられますので会話の際に相手との距離をとって、鼻を必ずきっちりマスクで防御することを徹底ください(実際のところ、会話(発声)時は口は呼気主体で陽圧となっていますが、鼻腔は吸気のため陰圧となっていることに注意してください。ほとんどの方はここに油断があります)。

③民間PCR検査センターで疑いが出た方の処遇について

他県などの民間PCR検査センターなどで自己スクリーニングを行い陽性疑いの結果を通知された場合、新型コロナ受診窓口等(倉敷は新型コロナウイルス受診相談センター(保健所管内))に早々にご相談いただき指示を受けて下さい。すでに症状のある方は即、近傍の発熱外来紹介となるはずですが最近、紹介までに発症後5日以上経過している方が受診されることがあります。まだ2類感染症から外れたわけではありませんし、有症状患者が自己判断で自宅経過観察して良いわけではありませんので誤解のございませんよう再確認くださいませ。当県では保健所が追跡調査し統計をとっていますので保健所の指示には必ず従っていただけますようお願いいたします。またオミクロン株もデルタ株同様、発症後10日の時点でCT値が40cycleを上回り始めるようですのでCT値がそれ以下の場合は感染能力を保持した状態と通常は判断されます(ちなみにCt値40cycleで陽性程度のウイルス量が、キットの精度にもよりますが、おおよそ抗原定性検査で陰性となるレベルのウイルス量に相当します(この時点ではほぼウイルス断片のみという解釈になります))。民間PCR検査の精度も第5波の時分よりは改善されているとは思いますが発熱外来で再度PCR検査による確定診断(偽陽性の否定)とCT値の再評価を受けた上で再度保健所の指導に従うようお願い申し上げます。

Uploaded on Jan 29, 2022.

Reuploaded on Feb 15, 2022.

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