番外編:水槽の水質検査

コリドラス・パレアトゥス(青コリ) が謎の死を遂げました。昨日まで元気だったのに、今朝見たら、お腹が赤くなっていて、瀕死の状態でした。熱帯魚がよくかかる病気「エロモナス」かなと思いました。エロモナスは水槽の中に常にいる常在菌で、エロモナス感染症発症の原因は、主に水質悪化とストレスです。

それにしても、病気にしては展開が早過ぎました。何かおかしいと思って赤くなったお腹の部分をよく見てみると、ぼやっと赤いのではなく、鮮血に近い赤さでした。これはもしかしたら、川魚がつついたのかもしれないという疑惑が生まれました。もしそうだとすると、病気ではなく外傷ということになります。しばらく観察したんですが、特につつく様子もなく、真相は結局明らかになりませんでした。

  

水質については結構自信があったのですが、久しぶりに検査してみることにしました。理科の実験のようで、筆者的には結構好きな作業です。市販の検査キット(BICOM )を使うことにします。

まずはpHです。弱酸性を好む魚を入れているので、目標は6.0~6.5(※アクアリストによって多少前後する)あたりです。

BICOM  pH KIT

6.0~6.5の間くらいの色でしょうか?pHは大丈夫だと思います。水草も弱酸性を好むので問題なしですね。 次はアンモニアです。

BICOM  アンモニア

0.2でしょうか?バッチリですね。アンモニアは毒性が強いので、この数値が高いと絶対ダメなので良かったと思います。次は亜硝酸です。

BICOM  亜硝酸

これも、ほとんど検出されてませんね。アンモニアの次に毒性が高いので安心しました。次に硝酸です。

BICOM  硝酸

出ました。10~20あたりでしょうか? 硝酸の毒性は、アンモニアや亜硝酸ほど高くないとはいえ、これは問題ありです。対処法は色々あるのですが、まずは、水替えの質をよくすることだと思いました。現在、週1ペースで水替え(水槽の水3分の1程度)をしています。通常はこれで問題なしだと思います。これ以上回数を増やすのは濾過バクテリア的にもあまりよくありません。濾過バクテリアは、有害物質のアンモニア、亜硝酸、硝酸を分解してくれるとても大事な存在なので、過度の水替えによって、減らすようなことがあってはいけないというのがアクアリストの常識なんです。

最後に底砂の問題です。現在ソイル(土のような底砂)を使用しています。しかも厚めに。ソイルは水草に適していて、コリドラスのヒゲを傷つけることもないので、大丈夫のように思うのですが、実は賛否両論なんです。濾過バクテリアが分解しきれなかった有害物質を蓄積しやすいという致命的な欠点があるんです。現在の状態でできることは、ソイルを洗いながら水替えをするということになると思います。水替えと底砂掃除が同時にできるクリーナーポンプがあるので、それで頑張ってみます。それでもだめなら、底砂(ソイル)を薄くしたいと思います。

何か変化がありましたらまた報告します。

大原美術館:『水浴』セザンヌ

森の中でしょうか? 何かを見ているようですね。

大原美術館
ポール・セザンヌ(1839-1906)
『水浴』1883-1887

【鑑賞の小ネタ】
・絵のサイズは小さめ
・画面の中に三角形の構図あり
・「水浴」がテーマの作品多数
・セザンヌの「水浴」シリーズには
 珍しく男性の姿あり

絵のサイズは20×22.1㎝です。美術館内で実際見てみると、かなり小さい印象です。セザンヌの作品なので、もちろん存在感はありますが。
セザンヌは、絵画の構成をとても熱心に研究した画家でした。「水浴」では三角形の構図を取り入れています。

見た通りをそのまま描くのではなく、画面を構成するモチーフ(この場合、木や人体)が三角形になるように再構成しているそうです。

なぜ三角形なのでしょうか? 古くから三角形は、見る人に「安定」感を与える形なんだそうです。そういえばエジプトのピラミッド、かなり安定感ありますよね。どっしりとしていて完璧です。そして物理的にも、物を作る際に「安定させるためには三角形を作ること」とよく言われますよね。

出展:iichi 小さい鉄の棚受け金具

セザンヌの三角形の構図がとてもよく分かる作品がこちら。

フィラデルフィア美術館
『大水浴図』1898-1905

ピカソやマティスもセザンヌの水浴図を所有していたそうです。
ピカソは何点か持っていて、その1点がこちら。

ピカソ美術館
ポール・セザンヌ
『5人の水浴の女たち』1877-1878

そしてマティスが所有していたのがこちら。

パリ市立プティ・パレ美術館
ポール・セザンヌ
『3人の水浴の女たち』1876-1877

セザンヌの大胆な試みは、画家たちを刺激しました。「水浴」に触発されて制作したピカソやマティスの作品も残っているようですョ。

大原美術館の『水浴』は、最終的に大原美術館に所蔵されたもので、そもそも日本画家の土田麦僊が所有していたものなんだそうです。土田麦僊がヨーロッパ旅行中、大変ほれこんで購入したそうです。1921年から1923年にかけて旅行しているので、この期間中に購入したということになりますね。(参考資料:大原美術館HPより) 『水浴』購入後の土田麦僊の作品がこちら。

京都国立近代美術館
土田麦僊(1887-1936)
『大原女』1927

土田麦僊 の1923年以降の作品の中から、三角形の構図が顕著に見られるものを選んでみました。女性3人が三角形の構図で描かれているように見えませんか? 安定感がありますね。そして、森の中の感じも『水浴』に似ているように思います。

勢いのある画家たちに影響を与えた「水浴」シリーズですね。

大原美術館:『燭台』パウル・クレー

黄色い絵だなと思いました。

大原美術館
パウル・クレー(1879-1940)
『燭台』1937

【鑑賞の小ネタ】
・燭台はどんな形?
・クレーはバウハウスの先生
・抽象画のカンディンスキーと友達
・晩年は病気で体が不自由

作品名は『燭台』なのですが、今一つピンときませんでした。燭台だと思って見てみると、中心にロウソクらしきものがありますね。そして藍色の炎がスッと描かれているのに気づくと思います。藍色がロウソクの炎だとすると、画面全体にちりばめられていることが分かります。ロウソクをいくつも設置できるとてもゴージャスな燭台なのでしょうか?または、中心のロウソクのみ燭台付で、シンプルな作りの燭台なのでしょうか?

燭台の全貌がはっきりしないので、視点を変えてみます。画面全体に幾何学模様が見えますね。丸、三角、四角も描かれています。

丸、三角、四角で思い浮かぶ絵といえば、日本人的には禅画かもしれませんが、ここはワシリー・カンディンスキーで行きたいと思います。

グッゲンハイム美術館
ワシリー・カンディンスキー(1866-1944)
『コンポジションⅧ』1923

カンディンスキーは、丸・三角・四角の基本形状をリズミカルに描く抽象画の先駆者です。そして、カンディンスキー (クレーより一回りちょっと年上 )とクレーは、「青騎士(主に表現主義の画家たちによる芸術家集団)」や「バウハウス(ドイツの美術と建築に関する総合的な教育を行った学校)」で、 1933年にナチスによりバウハウスが閉校されるまで、 共に活躍しています。長きにわたり活動を共にしているので、お互いに影響を受けていたかもしれませんね。

『燭台』と制昨年が同じ作品をいくつか紹介します。

『 Zeichen in gelb 』1937
ハンブルグ美術館
『無題(成長のしるし)』1937
東京国立美術館
『花のテラス』1937

クレーは、バウハウス閉校後1933年にスイスへ亡命しています。そして1935年に皮膚硬化症を発症しています。作品数は激減しましたが、1937年頃から復調し、手が不自由であるにも関わらず、精力的に多くの作品を残しました。

ベルン美術館
『パルナッソス山へ』1932

皮膚硬化症発症前、1932年の作品です。クレーの最高傑作の点描画(点や短いタッチで描いた絵)です。かなり細かいですね。この作品と比べたら、『燭台』などの1937年の作品は、線や形、色が単純化されているように思います。

クレーは1940年に亡くなりますが、大原美術館の『燭台』は、 皮膚硬化症発症後の 1937年の作品です。復調し多くの作品を制作し始めた年でもあり、なんとこの年、ピカソやブラックがクレーを訪問しているそうです。クレーも次世代に大きな刺激を与えた画家だったんですね。

美観地区のキジバト(ヤマバト)

美観地区を歩いていると、すぐ近くにいることがあります。

倉敷アイビースクエア キジバト

キジバト(ヤマバト)です。公園でよく見かけるドバトとは別のハトです。キジバトは在来種で、ドバトは外来種とされています。キジバトの名前の由来は、キジのメスに体色が似ているからなんだそうです。

キジバトは野鳥(人の飼育下にない野生の鳥)です。野鳥は、 鳥獣保護管理法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)により許可なく捕ること、飼うことは禁止されています。 そして、キジバトは狩猟鳥(28種)でもあるようで、ちょっとびっくりしました。

阿智神社 キジバト

阿智神社散策中に見かけました。ゴソゴソと音がしたので発見できました。落ち葉の下に頭を突っ込んでエサ(果実、種子、昆虫、ミミズなど雑食)を探しているようでした。

キジバトは本来、山の中で生活する鳥でしたが、徐々に都市部でも見られるようになりました。野鳥なので ドバトのように近寄ってくることは基本的にはありませんが、美観地区のキジバトはかなり近い位置で見ることが出来たように思います。
つがいでいることが多く、庭木や人工建築物にも巣( 古巣を再利用することもある )を作るみたいです。夫婦で仲良く子育てをするためか、キジバトの巣があると「夫婦円満や家内安全などの幸運を招く」と古くから言われてきたそうですョ。

それにしてもドバトとの扱いの違いは、かなり大きいですよね。

美観地区の犬走りに見られる石

美観地区を歩いていると、町家の前に石が並んでいるのを目にします。

以前、境界を表す石だと聞いていました。境界標は、石杭・コンクリート杭・プラスティック杭・金属杭・プレート・ペイント等、色々あります。境界石として見た時、配置がちょっと大雑把で数が多いなと思っていました。色々調べていたら、京都に「いけず石」というものがあるのを知りました。道路際に置かれる置石(あまり加工されていない自然石が多い)です。それ以上内側を通れないようにするため石のようです。意地悪な石ということで、「いけず石」と呼ばれるとされていますが、はっきりとしたことは分かっていないそうです。

石を置くことで、車などの乗り物から、敷地内の建造物の破損を防ぐことができますね。次の写真は有隣荘の正面入り口角の石です。

景観だけでなく、重要な役目を今も果たしているんですね。