番外編:ついにコクワガタの産卵木を割る

ついに産卵木を割ってみることにしました!無事、産卵しているといいのですが…。ドキドキです。

樹皮の裏側には、コクワガタのメスが貼り付いていました。かわいいですね。元気そうです。白木の部分はすっかり朽ち木状態で、完璧です。
そして、分りにくいのですが、全体的に産卵痕があるような…?

コクワガタの産卵痕

産卵木がかなり朽ちているので繊維が軟らかく、はっきりとした型が残りにくい状態ですが、これは産卵痕で間違いないと思います!卵、そして幼虫が見つかる可能性が高くなりました。慎重に産卵木を割って行こうと思います。

産卵木の中のコクワガタの卵

出ました‼ しっかり卵が見つかりました!コクワガタのメスは、ちゃんと産卵していました。朽ち木に穴を開けて、ただ遊んでいたわけではなかったんですね。諸説あるのかもしれませんが、朽ち木の大穴は、やはり産卵準備のための活動だったと筆者は思います。

この感じだと、幼虫も出てきそうですね。慎重に割って行きたいと思います。

朽ち木の中のコクワガタの幼虫

素晴らしい!幼虫もいました‼ こうなってくると、どんどん卵と幼虫が出て来るものです。さらに慎重に産卵木を割らなくてはなりません。こんな時は、マイナスドライバー等で少し割れ目を入れた後、手で割ることをお勧めします。

産卵木の木片

産卵木から割り出された木片にも注意が必要です。オレンジ色のマルの中に幼虫の頭が見えます。黄色のマルの中には幼虫のお尻が見えますね。

ちょっと興味深い写真が撮れました。幼虫の通り道が分かります。

オレンジ色のマルの辺りに産卵したと思います。孵化した幼虫は朽ち木を食べながら奥へ進みます。黄色で囲まれた中に、おがくずをもっと細かくしたような木の粉があるのが分かるでしょうか?これは、幼虫の糞なんです。糞と言っても、きれいなものです。安心してください。朽ち木の中を幼虫が進んだあとには、大抵、この木の粉のようなものが残されています。

オレンジ色のマル辺りにも卵を産むものなのか、ちょっとあやふやだったのですが、証拠を見つけることが出来ました。

木の繊維の方向で分かると思いますが、木の切断面からも産卵しています。筆者が知らなかっただけなのかもしれませんが、ちょっと新鮮でした。樹皮と白木の間に入り込み、そこから産卵すると思っていたので。

全て割られた産卵木

卵と幼虫をたくさん見つけることができました(^-^) 取り出された卵と幼虫は、再びクヌギマットにセットします。その様子は、次回報告したいと思います。

お母さんコクワは、なぜか前より堂々として見えました。母は強しですね。

ミュシャの出世作『ジスモンダ』

過去記事で、ロートレックボナールのポスターについて少し書きましたが、筆者はミュシャのポスターも大好きです。ミュシャはアール・ヌーボーを代表する画家です。筆者の自宅の壁には、ジクレープリントポスターがいくつか飾られているのですが、その中の1つにミュシャのポスターもあります。

次の作品は、ミュシャの出世作『ジスモンダ』です。ミュシャの芸術家人生の転機となった作品といえます。

アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)
『ジスモンダ』1894

『ジスモンダ』のポスターは、ミュシャについて語る時、外すことが出来ない作品なので、ファンにはお馴染みの作品ではないでしょうか。モデルはフランスの舞台女優のサラ・ベルナールです。

出展:Wikiwand 「ジスモンダに扮した
   サラ・ベルナールの写真。」1894年

『ジスモンダ』の制作に至るまで、ミュシャは主に本や新聞、雑誌の挿絵の仕事をして生計を立てていました。

「本のイラストレーション」 1890年
出展:Wikipedia
   ミュシャ初期の挿絵 
   『白い象の伝説』1894年刊行

1894年12月26日、ミュシャは、友人のクリスマス休暇の代わりに、ルメルシエ印刷所で校正の仕事をしていました。そこに、サラ・ベルナール主演の宗教劇『ジスモンダ』のポスターの依頼が舞い込んだのです。急遽舞台の再演が決定したため、翌年の1月1日までにポスターを用意しなければならなくなったそうです。クリスマス休暇中だったため、そこにいたデザイナーはミュシャ1人でした。ミュシャはその仕事を引き受け、短期間で仕上げました。印刷所のスタッフには不評だったようですが、サラ・ベルナールはとても気に入り、ミュシャを無言で抱きしめたといいます。パリの街中に貼り出されたポスターは大評判になり、大満足したサラ・ベルナールは、その後6年間にわたる独占契約をミュシャと結びました。

ミュシャの人生が大きく動いた瞬間だったと思います。何が起こるか分からないものですね。ちなみに、しばしば伝説的に語られるこのエピソード、実際は少し違うようで、ミュシャがサラ・ベルナールからの仕事を受けるのは、これが初めてというわけではなかったそうです。ポスターで成功するきっかけとなった作品がこの『ジスモンダ』ということですね。

ボナール(『フランス=シャンパーニュ』)とロートレック(『 ムーラン・ルージュのラ・グーリュ 』)のあの画期的なポスターの制昨年は1891年です。19世紀末のポスター業界は変革期と言えるかもしれませんね。

人々が休暇中、粛々と仕事をし、チャンスを掴んだこのエピソード、筆者は妙に好きです。(もしかしたら作品よりもエピソードが好きなのかもしれません。)何事も、真面目に日々向き合っていれば、なるようになって行くものですね。

【豆知識】
よく耳にするアール・ヌーボー(フランス語 で「Art nouveau」)とは、「新しい芸術」という意味です。19世紀から20世紀初頭にかけて、ヨーロッパで興った国際的な美術運動です。自然(花や昆虫など)をモチーフとし、自由な曲線装飾的なデザインが特徴です。よく混同されやすい言葉でアール・デコがありますが、こちらは、幾何学的な模様でシンプルなデザインが特徴です。アール・ヌーボー衰退後に登場したのがアール・デコということになります。

番外編:速報、樹皮の中のコクワガタ

昆虫ゼリーを食べた形跡はあるのですが、しばらくコクワガタのメスの姿を見ていません。心配なので、産卵木の樹皮をめくってみることにしました。

コクワガタの産卵木
樹皮の中のコクワガタのメス

いました!じっとしています。生きているのか心配になるくらい足を縮めています。実際、亡くなった虫は、大抵、足を縮めた状態でみつかります。しかもとても軽いです。

特にコクワガタのメスは、死んだふりをしているのかと思うくらい、固まるんです。そんな時は、少しお尻の方をツンツンしてみるか、それでも反応がない場合は、霧吹きで水をかけてみます。書いていませんでしたが、飼育セットに乾燥は大敵なので、霧吹きは常に用意してあります。

水がかかると、ほぼ、反応します。虫にしてみれば、え?!みたいな感じで、なんらかのアクションを起こしてくれます。

樹皮の中でゆっくりしている虫の姿は、自然(野生)を感じられて、なかなか良いものですョ。

大原美術館:『ヴェニスの祭』アマン=ジャン

何かのお祭りのための舞台でしょうか?

大原美術館
エドモン=フランソワ・アマン=ジャン(1860-1936)
『ヴェニスの祭』1923

【鑑賞の小ネタ】
・ヴェニスの何のお祭りなのか?
・画面後景にギリシア建築風の建物あり
・画面中景にたくさんの小舟あり
・鳥が描かれている
・子どもが持っている花は何か?
・前景の女性は何を持っているのか?

舞台が描かれているのは分かるのですが、屋外なのか室内なのか、はっきりしないなと思いました。水辺であることは間違いないですね。何かヒントはないかと思い隅々までじっくり見ていたら、鳥が2羽いるのを見つけました。きっと鳩です。地面の何かをついばんでいる様子です。公園でよく見かける光景ですね。そうなると、まず屋外舞台で大丈夫だと思います。 大原美術館HPには「水辺にもうけられた舞台では物語が展開されている」とありました。

屋外なのか室内なのか、ちょっとこだわり過ぎのようにも思いますが、絵を理解する上で、かなり重要ポイントではないかと筆者は思っています。
屋外ということは、その時の気温にほぼマッチした服装をしているはずです。(この絵の場合、舞台ということで、多少気温に合わない衣装を演者が身に付けているということはあるかもしれませんが。)舞台上の人々は、暑くも寒くもない服装をしていると思います。どとらかというと、肌の露出から考えて、少し暑いのかもしれませんね。初夏か初秋でどうでしょう?左の女性が黒っぽいガウンを着るか脱ぐかしていることと、中央の帽子を被った人物が完全に長袖長ズボンを着ていることから、まだ暑さが残る初秋ということで話を進めたいと思います。

初秋のヴェニス(ベニス、 ヴェネツィア 、ベネチア)のお祭りって、何でしょうか? 中景のたくさんの小舟にもヒントがありそうです。ちなみに小舟は、水の都ヴェニスのゴンドラで大丈夫だと思います。

出展:Wikipedia  ヴェニスのゴンドラ

絵の中のゴンドラには漕ぎ手の姿もちゃんと見えますね。 それにしてもゴンドラ、たくさん描かれています。 この時期、何か大会があるのでしょうか? 
ありました。 9月最初の日曜日に開催される『レガッタ・ストーリカ 』です。歴史的なボートレースで、13世紀から行われていたそうです。当時は小規模で不定期に行われていたようですが、19世紀後半から、ヴェニスで開催されるビエンナーレ(2年に1回開かれる美術展覧会)の催しの1つとして大規模に生まれ変わったそうです。『ヴェニスの祭』の制作年は1923年なので、時期的にも合いますね。

次に、後景に見えるギリシア風の建物は何でしょうか?ヴェニス周辺の建築物を色々調べていると、これではないかという建物を見つけました。

出展:Wikiwand サン・ジョルジョ・マッジョーレ島
出展:Wikipedia  サン・ジョルジョ・マッジョーレ 教会

ヴェニス周辺の海に浮かぶ島、 サン・ジョルジョ・マッジョーレ島 の サン・ジョルジョ・マッジョーレ 教会 です。白い4本の柱もちゃんとありますね。ヴェニスの観光名所の1つです。ヴェニスには、この他にも、ギリシア建築風の建物がもちろんあるのですが、大原美術館の『ヴェニスの祭』のモチーフの位置関係に最も合うのはこの教会ではないかと筆者は思っています。

次に、手前の女性が何か持っています。弦楽器 (大原美術館HPより) だそうです。最初はリュートかなと思いました。色々調べて行くうちに、マンドリンではないかと思うようになりました。

出展:Wikipedia ナポリ型マンドリン

マンドリンの起源は、「リュート」から派生した「マンドーラ」という楽器なんだそうです。 マンドリンは、パクスワーレ・ヴィナッチャによって19世紀に改良されました。そして、イタリアの王妃マルゲリータが愛好したこともあって、マンドリン演奏は19~20世紀にイタリア中で大流行したそうです。時期的にも合いますよね。

次に気になったのは、舞台に飾られている蔓性の植物です。ピンクの花はバラでしょうか?筆者は『ヴェニスの祭』の季節を初秋(9月上旬)としているので、バラの開花の時期とちょっとずれるなと思いました。
では、蔓性でピンクの花をつけるその他の植物といえば、何でしょう?すぐに思いついたのが朝顔でした。ただし、西洋朝顔です。小学校の理科で栽培するお馴染みのあの朝顔ではなく、西洋朝顔です。西洋朝顔はとても強く、グリーンカーテンにもってこいの植物です。(あまりに強すぎて、初冬まで咲いているのを見たことがります。ちょっと怖かったです。)

出展:amazonホームページ 
   西洋朝顔 ヴェニスピンク

西洋朝顔のヴェニスピンクです。青い花で人気の高いヘブンリーブルーの改良種なんだそうです。20世紀初頭に存在していたかどうか、よく分からなかったので、ちょっと自信がありません。 
また、ピンクの花の植物は、子どもがしっかり抱えているので、棘のない植物なんだろうと思います。

黄色い花(果実?)の植物は、さっぱり分かりませんでした。ヴェニスはイタリアだし、レモンかなとも思ったのですが、レモンの色が黄色になるのは、基本的に冬のようなので、季節が合いません。画中の植物判定はほんとに難しいです。画家のイメージで描くこともよくあることですから。

最後に、この絵はアマン=ジャンによって、大阪に建設された大原別邸の装飾のために描かれた作品とのことです。 (参考資料:大原美術館HPより)  大原家とアマン=ジャンの深いつながりを感じるところです。

番外編:クワガタの産卵木に大きな穴

コクワガタの飼育ケースの蓋を開けると、産卵木の様子がちょっと変でした。2日に1回は蓋を開けてジロジロ観察しているので、異変があればすぐに分かります。

コクワガタの産卵木

白木の部分がこんなに見えてたかな?

樹皮がずれた産卵木

間違いありません。完全に樹皮が横にずれています。これは何か起こったに違いありません。樹皮をちょっとめくってみたいと思います。

産卵木の大きな穴

直径1㎝以上ある大きな穴が開いているではありませんか!しかも、なんだか深そうです。筆者がイメージするあのコクワガタの産卵痕(過去記事「番外編:コクワガタの産卵木に変化あり」をご参照ください。)とは程遠い大穴です。試し掘りをまたやってるのでしょうか? ちょっと調べてみたら、朽ち木に穴を開けて遊ぶことがあるとありました。遊ぶ? その他、寒くなってきたら越冬の準備で穴を開けるというのもありました。これは納得ですが、まだ寒くないので、筆者の家のコクワガタのメスには当てはまりません。

何れにしても産卵が近いことは確かなようです。もしかしたら、もう産卵は終わっているのかもしれませんが。産卵木をあまり動かしたくなくて、下側が確認できていない状況です。

ここでちょっと冷静に考え直しました。そもそも、産卵するかどうか分からない野生のメスでした!産卵しない可能性だって大いにありです。ついつい産卵することを前提に話を進め過ぎていました。これはいけません。 筆者の家のメスは、ただただ朽ち木を掘って遊んでいるだけなのかもしれません。多分この夏成虫になった、若い元気いっぱいのメスなんですから。

それでも大事なコクワのメスです!