番外編:2021年の「中秋の名月」

今年も一眼レフカメラで撮影頑張りました。去年(過去記事、番外編:2020年の「中秋の名月」)よりも、上手く撮れているのではないかと…。

2021年9月21日午後10時頃 中秋の名月

ん~。去年と比べてみましたが、ほとんど同じでした(-_-) 

でも、今年の中秋の名月は、完璧な満月となりました! 過去記事でも書きましたが、中秋の名月が必ずしも満月になるわけではないんですよね。そして、「中秋の名月」と「満月」が同日になるのは8年ぶりだったようです。 メディアでもかなり報道されていましたね。

2021年9月21日午後10時頃 中秋の名月

前出の写真より10分程度経過しています👆 同じ写真ではありませんョ。

ところで、昨日夜空を見上げた方は、思い出してみて下さい。満月が明るいので、星がほとんど見えない中、月に向かって右側に、明るく光る星がポツンポツンと2つ見えたのではないでしょうか? こんなに明るい1等星(恒星)あったかな⁈ぐらいのなかなかの存在感でした。 明る過ぎる星は、大抵、惑星です。

出典:スマホアプリ 星座盤

昨夜の南の空には、満月・木星・土星が同時に見えていました。なかなかの天体ショーです。特に理由はないのですが、筆者は、惑星が認識できると少しテンションが上がります。「太陽系~!」ぐらいのことなんですけどね。一番星(金星)を見たことがあるという方は多いと思うので、ぜひ、その他の惑星も探してみてほしいものです。見える時間帯や位置が色々と変わるので、ちょっと準備が必要だとは思いますが。

「やけに明るい星が見えるけど、あれ何?」からの、ちょっと調べてみて「木星か!」くらいノリで良いと思います(^-^)  木星と認識できた時、意外と感動するかもしれませんョ。

日々の生活の中で、おもしろいなと思うことが増えると、なんだか得した気分になる筆者です。

番外編:熱帯魚スファエリクティス・バイランティ再び

通称バイランティ、過去記事(番外編:新入りの熱帯魚スファエリクティス・バイランティ)でも紹介しましたが、この度、ペアで購入することが出来ました!やっとです。

去年、2020年11月に購入していたバイランティは、残念ながら今年の春くらいに亡くなっていました。筆者の管理が行き届いていなかった頃の出来事です。他の魚に突かれたのか、ちょっとしたケガから、みるみるうちに調子が悪くなって行きました。辛かったです。

バイランティが好きだったので、熱帯魚店へ行く度に、再入荷していないか密かにチェックしていました。というのも、バイランティはなかなか入荷されないのに加え、地味な見た目にも関わらず、好きな人は好きな熱帯魚なんです。そのため、比較的すぐに売れてしまいます。前回の経験では、5日後に再び熱帯魚店を訪れた時には全ていなくなっていました。大人気のバイランティ。

以前飼育していたバイランティはオスでした。体色は基本こげ茶色です。今度は体色がオスより派手に発色するメス、そしてなんだったらペアで購入できたらいいなと思っていました。そして半年待ち続けました。

ちなみに、熱帯魚店ではこの度、10匹ほど売られていました。そのうちメスは2匹のみでした。メスの方が早く売れるのか、または、そもそも入荷が少ないのか? 何れにしてもメスはなかなか手に入りにくいということです。

バイランティの幼魚は、オスメスの判断が若干難しいので、注意が必要です。今回のバイランティたちは、前回よりも体が小さかったので、オスメス判断の腕の見せ所でした。これは筆者の感覚なので絶対とは言い切れませんが、じっと観察して何となくシマシマ模様が魚体に見えたらそれがメスです👍 バイランティの体色はオスメスともに状況によってどんどん変化するので、しばらく見続けることが重要です。焦ってはいけません。

水合わせ後のバイランティ👇

スファエリクティス・バイランティのペア

いかがでしょう?オスメスの区別がつくでしょうか?

ところで、購入した熱帯魚を自宅水槽に投入する時に重要な「水合わせ」についてですが、アクアリストによって少しずつ手順が違うようです。魚にとって水は空気のようなもので、激しい変化、そしてその魚に合わない水(環境)では生きられません。とても大事な作業といえます。
筆者の水合わせの手順は、①購入した熱帯魚の入った袋をそのまま水槽に1~2時間程度浮かべる。これは袋内の水と水槽の水の温度を合わせるためです。②袋内の水の3分の1程度の量の水槽の水を袋に入れ、30分引き続き水槽内に沈める。③水槽の水を再び3分の1程度袋に入れ、30分沈める。④ 水槽の水を再び3分の1程度袋に入れ、30分沈める。⑤袋の口を水槽内に沈め、魚が自分で出て行くのを待つ。
こんな感じです。要は、水槽の水を少しずつ熱帯魚の入った袋に入れて行き、だんだん水槽の水に熱帯魚を慣らしていくという作業です
1~2時間浮かべて、30分、30分、30分です(^-^)
ただこの方法は、熱帯魚店の水槽の水が自宅水槽にそのまま入ってしまうやり方なので、賛否両論かもしれません。筆者がよく通っている熱帯魚店は管理が行き届いているのであまり気にしたことはありませんが、場合によっては、水の状態が良くないこともあり、病気や微生物が持ち込まれる恐れがあるので注意が必要です。

メスから先に出て行きました。袋の中を行ったり来たり。出て行くまでに30分くらいかかりました。おとなしく慎重な熱帯魚なんです。

スファエリクティス・バイランティ オス
スファエリクティス・バイランティ メス

メスが鮮やかに発色していますね👆 シマシマ模様、赤褐色、緑色も見えます。こうなると、なかなか派手です。

水槽の上部、すみっこにいることが多いです。とがった口で、吸い込むようにエサを食べる姿がなんともかわいいです。

大原美術館:『深海の情景』古賀春江

海の底に猫?

大原美術館
古賀春江(1895-1933)
『深海の情景』1933

【鑑賞の小ネタ】
・男性洋画家
・シュルレアリスムの画家
・パウル クレーの影響を受ける
・古賀春江が亡くなる年の作品

名前が春江(はるえ)なので、女性の画家なのかと思うかもしれませんが、男性です。本名は古賀亀雄(こがよしお)で、「春江」は通称のようです。そして、お寺の住職の長男として生まれた春江は、亀雄を良昌(りょうしょう)と改名しています。一時期、宗教大学(今は大正大学)に在籍していたことがあったそうです。

『深海の情景』には、色んな生き物が描かれていますね。一番目に付くのは、猫のような顔を持つ人のような生き物でしょうか?なかなかのインパクトです。大きなシャコガイから出て来ているように見えます。

出典:Wikipedia オオシャコガイ

仏教において貴重とされる七種の宝を七宝(しちほう)といいますが、シャコガイの殻もそのうちの1つのようです。何か関係があるのでしょうか?

次に、シャコガイの斜め後方に描かれている大きなピンクの花に注目です。花びらの枚数が全く違うのですが、中心の黄色の部分(雄しべ、雌しべ、花托)がハス(蓮)に似ていると思います。

出典:Wikipedia ハスの花

仏教で花といえば、ハス(蓮)ですよね。

実際に何を描いたのかはっきりしたことは分かりませんが、その生い立ちからも、春江と仏教との関わりを強く感じるところです。

その他、イカやサメ、タツノオトシゴ等、様々な生き物が描かれています。不思議なのが、後方に描かれている立派な帆掛け船です。新海ということなので、海の中ですよね。沈没した船でしょうか?それにしては全く朽ちていません。むしろ、カラフルできれい。そして黄色の丸い影(太陽?)の近くを航行しているように見えます。太陽に向かって航行していると言いたいところですが、帆の向きが逆なのでそうではなさそうです。あ、そもそも海の中なので、風は吹きませんね(^-^)

さすがシュルレアリスム(超現実主義。現実世界にとらわれず、作者の主観による、自由な想像を表現しようとするもの。の画家の作品です。

    

ところで春江は、パウル・クレーの影響を強く受けていたようです。クレーの作品は大原美術館にも所蔵されています(過去記事、大原美術館:『燭台』クレー)。次の作品は大原美術館所蔵作品ではありませんが、クレーの作品です。

パウル・クレー(1879-1940)
『赤い風船』1922

そして古賀春江の作品がこちらです👇

東京国立近代美術館
古賀春江
『遊園地』1926

どうでしょう?雰囲気が似てますね。

また、若い頃は竹久夢二(1884-1934、岡山県出身の大正ロマンを代表する画家)に憧れて、水彩画を中心に制作していたそうです。現在残されている両者の写真を見比べてみると、なんとなく雰囲気が似ているような気がします。夢二の方が少し年上で、生きた時代もほぼ同じです。

最後に、『深海の情景 』の制作年です。1933年なので亡くなった年ということになります。1933年の第20回二科展(日本の美術家団体「二科会」による美術展覧会)出品作品で、この会期中に春江は亡くなったそうです。生まれつき病弱だった春江は、この頃にはかなり衰弱していたようで、サインを同郷の友人、高田力蔵に入れてもらったといわれています。

1933年の第20回二科展 にはもう一点、絶筆とされる『サーカスの景』が出品されています。こちらです。

神奈川県立近代美術館
古賀春江
『サーカスの景』1933

画像ではサインをはっきり判別することは難しいですが、大原美術館所蔵『深海の情景』の実物を見てみると、向かって左下に丁寧にサインされているのがわかります。

38歳と短い生涯でしたが、生ききった人生だったのではないでしょうか。

番外編:ヌマチチブ、もしかして寿命?

小さかったヌマチチブ👇

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2020年10月撮影 ヌマチチブ

去年の秋(2020年10月)、筆者の川魚水槽に仲間入りしたヌマチチブ。投入当時、体長は3㎝くらいだったと思います。となると、9月生まれかな?

ヌマチチブの成魚の体長は、10㎝~15㎝程度です。筆者の家のヌマチチブの現在はこちら。

2021年8月撮影 ヌマチチブ

投入当時と比べると、図分大きくなりました。それでも8㎝~9㎝くらいなので、もう一回り大きくなると思っていて、あまり寿命については考えていませんでした。

過去記事(番外編:食欲がないヌマチチブ)で、近頃ヌマチチブの食欲がないことをお伝えしました。原因が分からず、色々試していますが、これといった効果が見られないのが現状です。

もしかしたら寿命なのかもしれないと思い、調べてみると、なんと、ヌマチチブの寿命は約1年とありました。想像していたよりも、短命な魚だったんです。筆者の家のヌマチチブは多分2020年9月生まれ。そして今は2021年8月。ほぼ1年ということになります。もう立派な成魚だったんです。

相変わらず食欲はないのですが、少しずつは食べています。以前は筆者が近寄るとバシャバシャと音を立ててエサを食べていたのですが、今はまず、石の後ろに隠れます。

そして、水槽の隅に移動します。

しばらくじっとしていて、筆者が水槽の前からいなくなった後、ゆっくり、少しずつ、エサを食べています。

いずれ元の川へ放流しようと思っていましたが、食欲もないことだし、最期まで見届けようと今は思っています。

もうオトナなんだヨ!

『泉による女』:ルノワール

過去記事(大原美術館:『泉による女』ルノワール)で紹介しましたが、大原美術館にはルノワールの『泉による女』という作品が所蔵されています。貸出中でない限り、ほぼ展示されている作品なのではないでしょうか。

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大原美術館
ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841-1919)
『泉による女』1914

ある日、美術関係のTwitterを見ていたところ、この絵が目に留まりました👇

クリーヴランド美術館
『泉による女(Woman at the Founation)』1895

なんとそっくりです。顔の彫刻から水が流れている部分を除けば、ほぼ同じ構図で描かれていますよね。色々調べて行くと、次の作品にも辿り着きました👇

岐阜県美術館
『泉』1910年頃

クリーヴランド美術館と岐阜県美術館の作品の違いが筆者にはよく分かりません。全体の色味が違いますが、画像処理段階での誤差範囲のような気がします。 この2作品は同じなのではないかと…。

そして現在、展示会が開催されているようです。

「20世紀の美術」展
2021年7月27日(火)~11月21日(日)
岐阜県美術館ではこのたび、「20世紀の美術」展を開催いたします。
当美術館が誇る西洋・国内絵画の所蔵品コレクションから、20世紀に焦点をあてて紹介します。

岐阜県美術館HP

この展示会の中で、目玉の作品として前出のルノワールの『泉』が紹介されているのを見つけましたので、顔の彫刻が描かれている『泉』が、岐阜県美術館所蔵作品であることは間違いないと思います。

クリーヴランド美術館の方は結局よく分かりませんでした。ただ、ここで注目したかったのは制作年なんです。1895年とあります。岐阜県美術館の作品は1910年頃です。画家が、同じモチーフやモデルを採用して、ほとんど同じ構図で描くことはよくあることです。絵の中の女性のモデルとなった人物は、全て同一人物と考えて良いと思います。顔、似てますよね。

過去記事では、1900年生まれのデデではないかと書いたのですが、1910年や1895年の作品が見つかってしまいましたので、これはデデではないですよね。

ということで、その他のモデル候補として挙げていたガブリエルに落ち着きそうです。ガブリエルは、ルノワールが1890年にアリーヌと正式結婚した後、家政婦として雇われた人物です。妻アリーヌの従妹です。1894年から雇われ、以後20年もの間、ルノワール一家と過ごすこととなります。ガブリエルはこちらです👇

『ガブリエルとジャン』1895

ジャンは、1894年に生まれたルノワールの次男です。ガブリエルの少し下がり気味の眉が、全ての作品で共通しているように見えるのですが…。どうでしょう?

また何か見つかるかもしれませんが、今のところ、『泉による女』のモデルは、過去記事で推していたデデではなく、ガブリエルです👍

【追伸】
大原美術館の『泉による女』として、顔の彫刻が描かれている作品を紹介しているのをいくつか目にしました。大原美術館の『泉による女』には、顔の彫刻は描かれていません。実物を見たことがあるので間違いなしです(^-^)