倉敷美観地区の紅葉 2021年秋

今年もきれいに紅葉しています。
倉敷川源流付近、語らい座 大原本邸(旧大原家住宅)前です。

去年より色が良いような気がします。

   

紅葉した葉っぱが数枚、木の幹にくっ付くように生えていました。写真中央です👇

写真では分かりにくいですが、まだ紅葉していない緑の中でのポツンと赤色は、結構目立っていました。

このポツンと赤を頑張って撮影していたら、バシャっと何かが川に落ちる音がしました。コイが跳ねたのかなと思って最初はあまり気にせず、ポツンと赤に全集中していました。

バシャバシャ。なかなかしつこい…。
で、やっと気が付いたんです。

カワセミです✨ 今年もこの場所で見ることが出来ました(^-^)

何度も川に突っ込んでいました。小魚を捕っているのかなと思いましたが、口ばしに魚は見えませんでした。川に突っ込んでは陸地に上がり、羽をバサバサ。羽を洗うために川に入っているようにも見えました。水浴です。

でもカワセミ的には、食料捕獲のために危険いっぱいの川に突っ込んでいるはずなので、水浴などと言ってはいけませんね。というのも、ちょっと気になる魚影を最近見かけているんです。こちらです👇

はっきり何の魚だと言い切れませんが、ライギョ(雷魚)ではないかと…。ライギョは外来種ですが、ブラックバスやブルーギルのような特定外来生物ではないようです。美観地区内の倉敷川は管理されているので、泳いでいる魚はほぼ在来種なんですが、ライギョらしきこの魚、とても気になります。ライギョは何でも食べます。魚はもちろん、昆虫やカエル、水辺にいる小動物まで食べてしまいます。カワセミも危ないというわけです。倉敷川の白鳥のヒナ(時々誕生します。今はいません。)もなんだったら危ない。

  

紅葉とカワセミに戻ります。筆者がカワセミを何枚も撮影していた時、ほとんどの観光客の方々は気づいていない様子でした。紅葉の中のカワセミ(過去記事、美観地区:紅葉の中の宝石)は本当に美しいので、この辺りの紅葉を見る際には、ぜひ、カワセミのことを思い出してほしいものです。渡り鳥ではなく、基本的に同じ場所で暮らし続けるカワセミなので、目撃できる可能性は大ですョ。

セザンヌとゾラ ~林檎🍎~

画家ポール・セザンヌ(1839-1906)と小説家エミール・ゾラ(1840-1902)、少年時代からの親友であったことは有名な話です。

出典:Wikipedia ポール・セザンヌ
出典:Wikipedia エミール・ゾラ

多くのエピソードを今に残す両者ですが、筆者はリンゴにまつわる二人の話が好きです。

セザンヌはリンゴの絵を多く描きました。
よく見かけるのはこちらの絵でしょうか👇

オルセー美術館
ポール・セザンヌ
『林檎とオレンジ』1895-1990

その他にも、リンゴをモチーフとした作品を数多く描いています。

オランジェリー美術館
ポール・セザンヌ
『リンゴとビスケット』1895

2016年のフランスの伝記映画に『セザンヌと過ごした時間』という、セザンヌ没後110年を記念して製作された作品があります。セザンヌとゾラの友情が色濃く描かれています。それによると、セザンヌとゾラの出会いは中学時代で、「移民の子」といじめられていたゾラをセザンヌが助けたことから友情が始まっています。そしてゾラは、助けてもらったお礼にと、セザンヌにリンゴをプレゼントしています。

その後ゾラは小説家として成功して行きましたが、セザンヌの絵はなかなか認めてもらえず、苦しい日々を送ることとなります。その間、ゾラはセザンヌを支え続けました。ところが、1886年にゾラが発表した『制作』という小説で、セザンヌから絶交されてしまいます。小説の登場人物の悲惨な生涯と自分(セザンヌ)が、セザンヌ的にはかぶって見えてしまったようです。つまり、自分(セザンヌ)の悲惨な人生を親友ゾラが小説にしたと思い込み、傷ついてしまったというわけです。ただ、ゾラ的はそんなつもりはなかったように思いますけど。

セザンヌの残した言葉に、
Avec une pomme, je veux étonner Paris !(リンゴひとつでパリを征服する)というものがあります。「リンゴでパリを驚かせてやる!」といった意味です。実際セザンヌは、その後、「近代絵画に父」として言及されるような巨匠になるわけですが、この「リンゴで」、というところに筆者はグッときます。自分の新たな表現のモチーフとしてセザンヌはリンゴを選んでいますよね。様々な理由からリンゴだったのだとは思いますが、リンゴを選んだ理由の1つに、きっとゾラとの思い出があったのではないかと筆者は思っているんです。

    

2014年に興味深い手紙が発見されています。絶交した後の手紙とされていて、セザンヌがゾラ宛に「君がパリに帰ってきたら会いに行くよ」とういう内容のものだったそうです。本物かどうか議論が続いているようですが、筆者は本物と信じたい。

これまでの通説は、絶交してしまったセザンヌとゾラ、ということです。研究者によって様々な捉え方があるようですが、筆者は、出会った時から最期まで、没交渉の時ですら、お互いをリスペクトし続けたのではないかと思っています。

ちなみに、セザンヌのモチーフ「リンゴ」は、後のキュビスム(ピカソのあの絵)に影響を与えた等、言及すべき内容満載なのですが、ここでは、ゾラとの思い出のリンゴにただただ焦点を当ててみました。美術史(今回の場合、ロマン主義・写実主義からの印象派→ポスト印象派)を念頭に、絵画鑑賞するのはもちろん楽しいのですが、ピンポイントのエピソードをゲットして、それを頼りに、自分なりに想像(妄想)しながら絵を見てみるのもなかなかおもしろいですョ(^-^)

このニシキゴイは… ~人面魚編~

倉敷アイビースクエアの池には、画家モネゆかりの睡蓮(過去記事、倉敷アイビースクエアの睡蓮倉敷アイビースクエアの白い睡蓮)、そしてニシキゴイ(錦鯉)がざっと見て10匹以上、そして亀(多分主にアカミミガメ)がすんでいます。

筆者はモネゆかりの睡蓮を見る目的でこの池を訪れることが多いのですが、ある日、気付いたんです👇

こ、これは…。 右の錦鯉の顔に注目です。
30年程前にブームとなった「人面魚」、ちょっとそれっぽく見えませんか?どうでしょう? 若い世代の方は知らないかもしれませんが、人のような顔をもつ錦鯉は、今風に言えば、かなりバズったんですョ。 日本各地で報道・報告が相次ぎました。当時筆者が目撃した人面魚は、アンパンマンみたいな顔をしていたことを覚えています(^-^) とにかく、日本各地に色んな「人面魚」がいた時代でした。

今では、特に騒がれることもなくなった人面魚ですが、あの当時の盛り上がりを妙に懐かしく思い出し、しばらく見入ってしまいました。

色々調べていたらこんな浮世絵を見つけました👇

出典:Wikipedia 『見立て似たか金魚』落合芳幾

落合芳幾は幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師です。コイや金魚、亀の顔が人面になっています。亀の顔はなかなか渋いですねぇ。昔から「人面魚」は人気の話題だったのかもしれませんね。

そして「人面魚」、

注目されるようになったきっかけは、善宝寺(山形県鶴岡市)の「貝喰(かいばみ)の池」にいた金色のニシキゴイ(錦鯉)である。

Wikipedia 人面魚

ということのようです。
「貝喰の池」に人のような顔を持つニシキゴイがいることを、善宝寺の信徒は古くから知っていたそうですョ。

倉敷アイビースクエアの池に訪れた時は、ぜひ、探してみてください。2021年10月現在、今日もばっちり泳いでいました👍

お出かけ:北房コスモス広場(2021年10月下旬)

筆者は北房コスモス広場のコスモスが好きです。

2021年10月26日撮影 コスモス

満開でした。
毎年10月の第二日曜に開催される「北房コスモスまつり」は中止でしたが、コスモスは今年も綺麗に咲いていました。

2021年10月26日撮影 コスモス

今回は、ペットボトルタワーが設置されていました。

筆者は今まで知らなかったのですが、「北房ハート広場イルミネーション」という毎年12月中旬から2月中旬まで行われるイベントがあるようです。このペットボトルタワーはそのイルミネーション装置の一部だと思います。2020年、2019年、2018年と、イベントの規模を縮小しながらも開催されていたようです。きっと見応えのあるイルミネーションなんでしょうね。今年も開催されるといいですね(^-^)

ところで、気のせいかもしれませんが、今年のコスモスの草丈が何となく低い…。過去記事(岡山県北のコスモス畑)のコスモスの写真と見比べてみましたが、ちょっとよく分かりませんでした。でも、多分いつもより低いんです。

コスモスの草丈を低く育てる方法に、種まきを遅くするというものがあります。例年より種まきが遅かったのでしょうか? それとも、今年はついこの間まで夏のような暑さが続き、いきなり秋になったという感じなので、異常気象が影響しているのでしょうか? 色々調べてみたのですが、よく分かりませんでした。ただ、コスモス絡みのSNSを見ていると、今年のコスモス背が低め、というような投稿をいくつか見かけましたので、きっと何かあるんだと筆者は思っています。

2021年10月26日撮影 コスモス

下から見上げる丘の上のコスモスもなかなか良いですョ

美観地区の鳥たち

まずは阿智神社の鳥。 あれ?

以前見た時は、ニワトリのオスが1羽いました(過去記事:阿智神社(鶴形山)の動物)。こちらです👇

なんと2羽になっているではありませんか! しかも、どうも普通のニワトリではない…。

ウコッケイ(烏骨鶏)のオスとメスではないかと思います。ニワトリの一品種で、東アジア原産なんだそうです。日本では古くから飼われていて、1942年に国の天然記念物に指定されています。 筆者の早朝ウォーキングの時、「コケコッコー」ときれいに鳴いていました。一般的に我々がイメージする、あの「コケコッコー」です。あまりにもソレだったので、ちょっとおもしろかったです。

次はこちら。

どこにいるのか分かるでしょうか? 写真の中央ど真ん中です。時々紹介していますが(過去記事:美観地区のキジバト(ヤマバト))、野鳥のキジバトです。しばらく見ていたら、もう1羽飛んで来ました。

きっとペアなんだと思いますが、仲が良いのか悪いのか、ちょっとよく分からない状況でした。右のキジバトが左のキジバトの側に寄ると、左のキジバトが羽をバタバタさせて激しく距離を保とうとし、なんなら攻撃しているようにも見えました。仲睦まじいつがいの姿が一般的なキジバトですが、色々あるものですね。ちなみに、オスメスの区別はなかなか難しいらしく、筆者には分かりませんでした。どちらがオスで、どちらがメスだったのか、気になるところです。

しばらくバタバタした後、1羽だけどこかへ飛んで行きました。その場を去ったのは、オスメスどちらだったのでしょうか? とても気になるところです。

そしてこちら。早朝です。

倉敷川源流付近の白鳥です。スイスイ泳いでいたのですが、突然杭の上にスッと乗ったんです。踏み外すこともなく、慣れている感じでした。杭の上で羽づくろいをしたり首をギューッと伸ばしたり、朝のルーティーンなんでしょうかね(^-^)

  

そしてこの秋、まだカワセミを見ていません。また遭遇したいものです。