番外編:エサやりが大変

熱帯魚水槽の近況報告です。

水槽の住人(魚)は色々と入れ替わっていますが、ずっと元気に過ごしている魚が何匹かいます。まずは白コリ(コリドラス)👇

まるまると大きく育っていて、水草(ウィローモス)の上に乗っかるのが好きなようです。水草のベッドで休む白コリをよく見かけます。

そして、こちら。

写真中央の大きな魚に注目です。ネオンドワーフレインボーです。

ネオンドワーフレインボー

いつから水槽に居るのかなと思って振り返ってみると、

ネオンドワーフレインボー

2020年8月30日の投稿記事(番外編:60㎝水槽の新入り熱帯魚)に初登場していました👆 もう、2年近く経っているんですね。まだ2.5㎝くらいの頃です。

ちょっと現在と比べてみて下さい。特に顔。

いかつい…。 体長も、6~7㎝くらいありそうです。こんなに大きくなるとは思っていませんでした。普段は特に問題なく他の魚たちと泳いでいます。じっとホバリング状態の時もあります。

ところが、エサやりの時豹変します。
エサは、粒状のものとフレーク状のものをガラス蓋の左端の隙間からあげています。一番に気づいてやって来るのがネオンドワーフレインボーで、 浮いているエサに結構な勢いでアタックします。観察していて思ったんですが、アタックした時にエサを食べているのか食べていないのかちょっと怪しい。アタックされたエサは、みるみる下に落ちて行きます。熱帯魚たちがエサを食べられる機会は、浮いている時、落下している時、底砂の上にある時です。ほとんどの魚たちは、どの状態でも対応するのですが、最近仲間入りしているゴールデンデルモゲニー番外編:サヨリのような熱帯魚デルモゲニー)は浮いているエサでないと食べられません。こんな感じです👇

粒状のエサがすぐに落下して行くのは仕方ないとして、フレーク状のエサは比較的浮いている時間が長いタイプのエサなので、 ネオンドワーフレインボー の過度なアタックがない限りは問題なく浮いているエサです。つまり、フレーク状のエサは、筆者的には ゴールデンデルモゲニー のためのエサなんです。

これには困りました。 ネオンドワーフレインボー にエサを落とされない方法はないかと考えた結果、ガラス蓋の左端の隙間からエサを投入したらすぐに右端の隙間からもエサを投入です👍 あっちやこっちでエサが浮いている状態をつくり、時間を稼ぐというわけです。筆者のかなり素早い動きが要求されます。 ネオンドワーフレインボー に気づかれてしまいますから。

エサが魚たちに行き渡るかどうかは、筆者の腕にかかっています。素早い動きを心掛けているのですが、最近、ネオンドワーフレインボーに動きを読まれているような…。

大原美術館:『青いヴィーナス』イヴ・クライン

この青は凄いです。

大原美術館
イヴ・クライン(1928-1962)
『青いヴィーナス』1962(再制作1970)

【鑑賞の小ネタ】
・フランスの画家
・単色(モノクローム)の作品を制作
・特許を取得しているクラインの青色
・本作品はクライン死後の作品

吸い込まれそうな深い青色だと思います。クラインはモノクローム(単色)にこだわった画家でした。なかでもこの青色はクラインが創案したもので、インターナショナル・クライン・ブルー(IKB)として特許を取得しています。人工(合成)ウルトラマリンの発見のおかげでこの青色を作ることが出来たようです。ちなみに、ウルトラマリンは無機顔料の一種で、天然ウルトラマリンの原料は宝石のラピスラズリです。天然だと、とても高価で、金より貴重な顔料というわけです。

ヴィーナスの彫刻、思い出すのはやはり『ミロのヴィーナス』ですね👇

ルーヴル美術館
アンティオキアのアレクサンドロス
『ミロのヴィーナス』前130年-前100年頃

『ミロのヴィーナス』のトルソ(胴体部分)に インターナショナル・クライン・ブルー(IKB) を着色したといったところでしょうか。その他、『サモトラケのニケ』という作品も制作されていました👇

『サモトラケのニケ』1962

こちらはかなり忠実に再現されているように思います。青色ですけど。ルーヴル美術館の『サモトラケのニケ』はこちら👇

ルーヴル美術館
『サモトラケのニケ』前200年-前190年頃

ところで、クラインの芸術仲間に、アルマン・フェルナンデス(彫刻家)とクロード・パスカル(詩人)がいます。彼らは世界を3人で3分割すると相談し、アルマンは大地、パスカルは海、クラインは空を取ったといいます。クラインの青色は、空の青色だったんでしょうか? 空の青というよりは地球の青っぽいですね。

クラインは1962年、34歳という若さで心臓麻痺により亡くなっています。大原美術館の『青いヴィーナス』は、クラインの死後、生前の指示に従って制作されたもののようです。

大原美術館:『イタリアの女』ドラン

全体的に茶色ですね。

大原美術館
アンドレ・ドラン(1880-1954)
『イタリアの女』1920年頃

【鑑賞の小ネタ】
・フランスの画家
フォーヴィスムに分類される。
ヴラマンクと共同アトリエを設ける。
・後に新古典主義のリーダー的存在となる。

フォーヴィスム(野獣派、激しい色彩表現が特徴)の画家に分類されるドランですが、1920年代以降は全体的に落ち着いた色合いの作品を多く残しています。大原美術館の『イタリアの女』の制作年は1920年頃です。確かに抑え気味の茶色で描かれていますね。

ドランは初めから落ち着いた色で描いていたというわけではありません。激しい色で描いていた頃もありました。そのフォーヴィスム時代の作品がこちら👇

国立美術館 ワシントンDC
『チャンリグクロス橋』1906

ほんとに激しい色彩表現で、ザ・フォーヴィスムといった感じの絵ですよね。『イタリアの女』と同じ画家が描いたとはとても思えません。ドランは1900年にフォーヴィスムの立役者ヴラマンク(過去記事、大原美術館:『サン=ドニ風景』ヴラマンク)と共同アトリエを設けています。ほどなく、マティス(過去記事、大原美術館:『マティス嬢の肖像』マティス大原美術館:『エトルタ—海の断崖』マティス)とも親交を持ちました。フォーヴィスムの代表的な画家3人が出会い、そして共に活動していた頃があったんですね。展示の都合で3人の作品が同時に鑑賞できるか分かりませんが、見比べてみるとおもしろいと思います。

『イタリアの女』に戻ります。イタリアというからには、ドランとイタリアに何か関係があるのかなと一番に思いました。 調べてみると、ドランは1921年にイタリア旅行をしているのが分かりました。この旅行を機に、古典芸術への傾倒を一層深めたようです。『イタリアの女』の制作年は1920年頃、イタリア旅行は1921年なので、若干のずれが気にはなりますが、何か関係がありそうですよね。

ちなみに古典芸術への傾倒、つまり新古典主義(古典主義)とは何でしょう?ギリシャ・ローマ的世界観をリスペクトしたのがルネサンスでした。そのルネサンス時代の絵画を研究して独自の世界観を作り上げたのが新古典主義(古典主義)ということで大丈夫だと思います。新古典主義の特徴の1つとして、「色彩よりも正確なデッサンと安定した構図」というものがあります。きっちり描かれた昔の絵ってやっぱり良いよね👍って感じでしょうか?『イタリアの女』を見てみると、構図は安定しているし、デッサンもしっかりしていて、色よりもデッサンという新古典主義の特徴がよく表れていると思います。

他にイタリア絡みの作品がないか探していたら、見つかりました。

ポーラ美術館
『イタリアの風景』1920-1921年頃

そしてなんと、次のような作品も👇

『イタリアン ガール』1923

1923年の『イタリアン ガール』です。顔の雰囲気や姿勢(左右逆ではありますが)が『イタリアの女』と似ているように思います。髪も少しうねって黒いし、どちらの女性も若干猫背。同一人物なんでしょうかねぇ…? 何れにしても、ドランにとって印象的なイタリア女性だったことは間違いなさそうです。

ところで、大原美術館の『イタリアの女』の左手小指に注目してみてください。細ーい指輪がはめられているのが分かるでしょうか? 左手小指の指輪、何か意味がありそうですよね。どうやら左手小指は、チャンスを引き寄せ願いを叶える指なんだそうです。その他、人との絆を深め信頼関係を結ぶという意味もありました。なんだか凄いですね。そして、それらを叶えたい時は、指輪を装着すると良いという考え方があるということも分かりました。『イタリアの女』のモデルの女性が指輪をはめていた意図、ドランが描き込んだ理由は筆者には解明できませんが、左手小指の指輪の捉え方が上記のような意味であったとしたら、どうでしょう? 絵の中の小さな細ーい線が、とても意味のある線に見えてきませんか?この指輪があるかないかで、『イタリアの女』の見え方も随分変わってくると思います。

あれ?と思ったことを少し調べてもう一度鑑賞してみると、見え方が深まってよりおもしろくなるものだと筆者は思っています。絵画鑑賞あるあるです。今回もそんな作品でした(^-^)

2022年の「阿知の藤」速報

今年もこの季節がやって来ました。
樹齢300~500年の「阿知の藤」開花シーズンです!

4月6日は、まだまだこんな感じでした👇

2022年4月6日撮影 阿知の藤

6日後の4月12日になると👇

2022年4月12日撮影 阿知の藤

ちょっと色付いてきました。そして4日後👇

2022年4月16日撮影 阿知の藤

さらに4日後の本日👇

2022年4月20日撮影 阿知の藤

過去記事(阿知の藤①2021年4月中旬)で紹介しましたが、阿知の藤はアケボノフジという珍種です。去年の同じ時期と比べて、若干開花が遅いような気もしますが、ほぼ同じと言って良いと思います。これから1週間が見頃ではないでしょうか。

去年はほとんど人がいませんでしたが、今年は、何人かいらっしゃいました。スマホや一眼レフカメラで阿知の藤を撮影する姿も見かけました。

余談ですが、筆者は散歩中よく道を聞かれます。気分は旅人、観光客のつもりで歩いているのですが、なぜか道を聞かれてしまいます。どうも美観地区周辺の地理に詳しそうな人に見えるようです。今日は郵便局を尋ねられました。もちろん知っていますので、張り切って道順をお伝えしました。お役に立てたかなと自己満足に浸りながらまた歩き始めるのですが、「筆者はなぜ旅人に見えないのか?」といつも考えてしまいます。5秒ほど。

フレッシュな旅人気分で今後も散歩し続けたいと思います。そして、些細な事でも何かしら新しい発見があればいいなぁという感じでこれからも歩きたいと思います(^-^)

美観地区:新芽の季節

ついこの間まで満開だった桜たち。

2022年4月5日撮影 語らい座 大原本邸前

水面👆に花びらは浮かんでいませんね。
5日後の4月10日になると、

2022年4月10日撮影 語らい座 大原本邸前

水面には桜の花びらがいっぱいです。桜が散ってなんとなく寂しい気持ちになりますが、大丈夫です👍モミジの新芽が目を楽しませてくれます(^-^)この黄緑色が、ほんとに綺麗なんです。

まだ枝が十分垂れ下がっていない新芽の頃の柳もなかなか良いと思います👇まるで盆栽のようです。

2022年3月30日撮影 倉敷美観地区の柳

そして、倉敷アイビースクエアのアイビーはこちら。

2022年4月10日撮影 倉敷アイビースクエアのアイビー

煉瓦の中でアイビーの新芽が映えますね~。この日、大原美術館周辺のアイビーは、まだ冬姿のままだったと思います。倉敷アイビースクエアのアイビーの方が芽吹くのが早いのかもしれませんね。たまたまでしょうか?

ちょっとマニアックかもしてませんが、メタセコイアの新芽はどうでしょう👇

2022年4月10日撮影 倉敷アイビースクエアの メタセコイア

冬の間は枝だけのまるでイラストのようなシルエットのメタセコイア。それはそれで見応えがあるのですが、緑でもりもり茂る前の、全体がちょっと黄緑色でふわっとしたこの時期のメタセコイアも見ものだと筆者は思っています。

最後に、

2022年4月10日撮影 阿智神社参道付近のワラビ

まだ出て来て間もないワラビの新芽です。色が赤茶色でクルクルしているので一瞬ゼンマイ?と思いましたが、葉っぱの形がワラビでした。