美観地区の倉敷川沿いには柳だけでなく、センダンの木もたくさん植えられています。5月には淡い紫色の花を咲かせます。倉敷川はかつて運河だったので、江戸、明治期に船着場付近に植えられたんだそうです。
積み降ろされた荷物は、矢印の方向へ運ばれて行きます。倉敷アイビースクエア(旧倉紡)へ続く路地は、石畳の雰囲気の良い路地です。アスファルトに舗装された頃があったらしいのですが、かつてを偲んで、再び石畳の通りへと復元されたそうです。
センダンの木の木陰では、荷揚げをしていた作業員が休憩していたそうです。また、幹に船の「ともづな」を巻きつけたりと、センダンの木は大活躍していたようです。「ともづな」によってセンダンの木の根元がくびれているのが分かる写真がこちら。
私はセンダン センダンの根元のくびれ
ところで、「倉紡製品原綿積み降ろし場跡」 敷地内にセンダンがかつてあったようです。
現在はないセンダンの木が、積み降ろし場の中央付近に確かにあります。「ともづな」を巻きつけるのにも最適そうですね。良い木陰も作っていたことでしょう。
どうやら根が張り過ぎて、石垣が崩れてきたため、近くに移されたらしいのです。どこに移されたのかは分かりませんでした。
移植準備中のセンダンの木
移植されたセンダンは、人々にとても親しまれていたことと思います。現在、どうなっているのかちょっと気になります。美観地区へ行った際には、センダンの木の枝ぶりを気にしながら歩こうと思っています。移植されたセンダンの木と同じような枝ぶりのものが見つかるかもしれません。