阿智神社の南参道口にある「森田酒造」。
軒下の杉玉の1つがきれいな緑色をしていました。
筆者の杉玉のイメージは、歴史のある家屋の軒下によく吊り下げられている丸い物体というものでした。しかも色は灰色に近い茶色。緑はなんだか珍しい!と思いました。
よく見ると「酒林」という札が下がっています👇
「杉玉(すぎたま、すぎだま)」とは、スギの葉を集めてボール状にした造形物で、「酒林(さかばやし)」とも呼ばれるそうです。そして、調べてみると杉玉には新酒が出来たことを知らせる大事な意味がありました。なんだか様子の良い造形物というわけではなかったんですね。
「酒林」の札の裏には👇
「令和五年十二月吉日 重量二十五キロ」とあります。「森田酒造」では、毎年12月下旬に新酒しぼりたて生酒『萬年雪荒走り』が発売されるそうなので、この緑の杉玉はそのお知らせということで大丈夫だと思います。
ちなみに、「森田酒造」は倉敷美観地区内で唯一の造り酒屋です。設立は1909年(明治42年)という歴史ある造り酒屋なんです。聞いた話なんですが、「森田酒造」の杉玉(酒林)は、森田酒造の代表者の方がご自身で作られるそうですョ。
吊るされたばかりの杉玉はフレッシュな緑で、そのうち薄い緑になり、だんだん枯れて茶色になって行きます。この杉玉の色の変化が、新酒の熟成具合を伝えているそうで、とても味わい深いなと思いました。