次に気になるのは、やはり「青い鳥」ではないでしょうか。メーテルリンクの童話『青い鳥』が思い出されます。チルチルとミチルが登場するあのお話です。ただ、チルチルは兄、ミチルは妹、しかもどちらも子どもということで、この絵の二人にはどうも当てはまりもせんね。
中世の女性と鳥の絵がないか探していたところ、見つけました👇
この女性はブルターニュではなく、ブルゴーニュのマリアとなっています。でもこの鳥は青くなく、なんだか結構黒い…。お腹がまだらに色が付いていますね。一瞬ハトかなと思ったのですが、少し前に阿智神社の参道で見かけた鳥に似ていることを思い出しました。この鳥は何⁈と思って、写真も撮っていました👇
調べたところによると、この鳥はイソヒヨドリのメスのようです。過去記事(お出かけ:春の海釣り)でイソヒヨドリのオスを紹介したことがありますが、イソヒヨドリのオスはなんと青色なんです👇
地域によっては、「幸せの青い鳥」と呼ばれます。なんだかちょっと大原美術館の『二人のブルターニュ人と青い鳥』の青い鳥に近付いてきました!ただ、イソヒヨドリのお腹が結構茶色なのが気になります。お腹まで青い鳥はいないかと探したら、いました。ヨーロッパやヒマラヤ周辺に生息するイソヒヨドリの亜種、アオハライソヒヨドリという全身が青色の鳥です。
絵の中の鳥の名前は、どちらもはっきりはしませんが、幸せの青い鳥のオスとメスだったらいいなぁと筆者は思っています。(※ 大原美術館の『二人のブルターニュ人と青い鳥』の青い鳥 の尾は結構長いのですが、アオハライソヒヨドリの尾はそれほど長くはありません。)
ところで、前出の「ブルゴーニュのマリア」とは、マリー・ド・ブルゴーニュのことで、14世紀から15世紀に栄えたブルゴーニュ公国の最後の君主だったようです。その1で紹介した、アンヌ・ド・ブルターニュもブルターニュュ公国最後の女公でしたね。そしてなんと、二人ともマクシミリアン1世(神聖ローマ皇帝)の配偶者でもあるんです。
〖マクシミリアン1世の配偶者〗
1477年―1482年 マリー・ド・ブルゴーニュ
1490年―1492年 アンヌ・ド・ブルターニュ
1494年―1510年 ビアンカ・マリア・スフォルツア
結局、詳細はなに一つ不明のままですが、色々繋がっていそうでとても興味深かったです(^-^)