倉敷美観地区内、倉敷川の水源近くには白鳥が2羽すんでいます。いつも優雅に水面を泳いでいます。白鳥のためのエサを鳩や雀に横取りされても、決して怒ったりしません。見て見ぬふりというか、特に問題にしていない様子です。
11月下旬のある日、倉敷川水源近くがざわついていました。しかもあまり聞き慣れないバサバサと激しい音。足早に近くに寄ってみると、
白鳥(多分メス)の側に黒い鳥が!
じわじわとオスが後ろから近寄っています。
バサバサ‼
白鳥のオスが、黒い鳥(カワウ)を追い払っていたんです。後ろから近寄り翼を広げて威嚇する、これを何度も繰り返していました。こんなに激しい白鳥(オス)を見たのは初めてです。注目はメス。オスとカワウの様子を静かに見ているだけでした。カワウは、河(川)に生息する「鵜(ウ)」です。「鵜飼(ウカイ)」で有名ですね。(※日本の「鵜飼」で活躍しているのは、カワウより一回り体が大きな「海鵜(ウミウ)」のようです。) エサとなるのはほとんど魚類で、潜水して捕食します。
筆者はこの白鳥をコブハクチョウ(過去記事、美観地区:倉敷川の生き物)だと思っているのですが、コブハクチョウはどうやら他種への威嚇・攻撃行動が激しいようです。白鳥は主に植物を食べるので、カワウと餌はかぶっていません。ほっとけば良さそうなものですが、とにかく、嫌だったのでしょうね。まぁ、カワウも、潜水しては顔を出しをしつこく繰り返していたので気持ちは分かります。
白鳥は追い払うのに必死な様子でしたが、カワウは通常の漁スタイルを少しも崩しませんでした。白鳥だけでなく、多くの人が見ていたにもかかわらず。カワウののん気な横顔が印象的でした。