焚火や蝋燭の炎を見ると落ち着くという方は多いのではないでしょうか? 筆者もその中の1人です。クリスマス用に出している「 ANGEL CHIMES -SINCE 1948- 」(過去記事、リビングの展示替え~クリスマス~)のロウソクに火を灯して時々眺めています。この時期ならではの楽しみの1つです。
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付属のロウソクはなかなか手に入らないので、ホームセンターで販売されている1.5号の蝋燭で試してみたところ、大丈夫そうでした。ただ付属のロウソクより一回り細いので、蝋燭台を少し狭めました。蝋燭台には切れ込みが入っているので、手で簡単に狭めることが出来ます。
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巨匠たちもロウソクを絵画の中に描いています。
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エル・グレコ(1541-1614)
『燃え木でロウソクを灯す少年』1571-72年頃
『受胎告知』で有名なエル・グレコ(過去記事、大原美術館:『受胎告知』エル・グレコ)の作品です。ロウソクに火を灯す瞬間の静かな緊張感が漂います。そして、とても神秘的ですね。エル・グレコがイタリア滞在時に描いたとされています。
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ジョルジュ・ド・ラ・トゥ―ル(1593-1652)
『大工の聖ヨセフ』1640年頃
「大工の聖ヨセフ」と言えば、キリストの父ヨセフのことです。右側の少女のような子どもは、少年キリストです。ロウソクの炎で照らされるヨセフの顔や腕、キリストの顔の表現は絶妙です。そして筆者的には、キリストの左手がロウソクの炎で透き通る感じがとても素晴らしいと思っています。こんな風に手が透き通って見えることってありますよね。これがとても不思議で、子どもの頃じっと見続けたことを思い出しました。
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ヘラルト・ファン・ホントホルスト(1592-1656)
『キリストの子ども時代』1620年頃
『キリストの子ども時代』この作品も、大工の父(養父)のヨセフとまだ幼いキリストが描かれています。子どもではありますが、キリストはとても賢そうですね。
ちなみに、蝋燭の絵といえば、高島野十郎(1890-1975)という日本の画家がいます。生涯にわたり、蝋燭の絵を何枚も描いています。テレビ「美の巨人たち」でも取り上げられていて、福岡県立美術館の『蝋燭』がメインで紹介されていました。 興味のある方は、ぜひ、検索してみてください。ザ・蝋燭ですョ。